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2019/07/02

私もがんばろっ! -漫画記 たなかマルメロ「俺たちマジ校デストロイ」,モリエサトシ「星空のカラス」

久しぶりの漫画レビュー。今日は最近読んだ漫画を2つ紹介したい。たなかマルメロさんの「俺たちマジ校デストロイ」と,モリエサトシさんの「星空のカラス」だ。読後感はどちらの作品も「私もがんばろっ!」。主人公たちがやりたいこと,成し遂げたいことに向かってガシガシ突き進んでいく姿はかっこよく,読んでいてパワーをもらえる。

・たなかマルメロ「俺たちマジ校デストロイ」
ネオアイドルとしての活動に精を出す,男子高校生の物語。平凡な日常を過ごしていた男子高校生のトモは,道端でもらったチラシに書いてあった”ネオアイドル”(アイドルのようなもの)に興味を持つ。アプリに登録さえすれば,誰でもネオアイドルとして活動できるということで,幼馴染のニーナと友達のメグを誘って早速登録。登録したはいいものの,ネオアイドルって何するんだ!?状態の3人。グループ名を決めることに始まり,学校でライブしたり,隣のクラスのキスケにグループの作曲家になってもらうべく粘ったり,体力つけるのにトレーニングしたり,テーマ別で開催される一般公開ライブに出たり,別のクラスのネオアイドル経験者のミユとジュンや風紀委員長のユッキーを誘ってメンバーを増やしたり,別のネオアイドルと仲良くなったり,と彼らの日々を綴っていく内容だ。
アプリ「pixivコミック」で
一部無料で読めるよ
 登場人物は主要メンバーだけでも十分多い(トモたちのグループ「マジ校デストロイ」で既にメンバー6人+プロデューサー1人)が,誰もが誰かの影に隠れることなく,それぞれがキャラ立ちしている。見た目も性格も全然違うが,誰もがなんかしら弱いところや,心のもやもや・キズを持っていて,でもみんなそれぞれにいいところがあり,それらが絡み合って一つのストーリーになっている。それが本当に面白い。問題が起これば解決し,なんだかんだありつつも前向きに進んでいくメンバーたち。そして,それぞれが持っているもやもややキズは,別のメンバーの発言や行動によって癒やされたり,そこから解放されたりもする。お互いがお互いを想って大切にしているさまがよく伝わってくる。彼らが彼ららしく,みんなでゼロからネオアイドル「マジ校デストロイ」を作り上げていくさまは,本当に応援したくなる!!!メンバー全員好きなのだけど,私はトモとニーナ推し!トモはスマホの待ち受けに,ニーナはスマホキーボードの背景に画像をセットしたよ!そして!マルメロさんといえば絶対笑顔!キャラたちの笑顔が本当に素敵なのだ。もうなんだろうね,全てがクリアになって晴れ渡ったような,それこそとびきりの笑顔を見せてくれるんですよ!!スクショした笑顔,貼っときます!
ジュン
トモ
ちなみに,「マジ校デストロイ」以外のネオアイドルたちのキャラも濃ゆい。たくさんのキャラを立たせ,描き分け,まとまったストーリーへと展開するマルメロさん,ホントに尊敬しかない。
そうそう,「マジ校デストロイ」はツイッターアカウント(https://twitter.com/majiko__23)も持っている。メンバーがつぶやいているという体で,日常のつぶやきや彼らの写真(実際は彼らのイラスト)をツイートしているのだが,そこにもそれぞれのキャラの性格が反映されていて,「マジ校デストロイ」本当は実在してるんじゃないか?と思うくらいだ。
実は,作者のたなかマルメロさんは,おげれつたなか名義でBL作品も描いている。というより,おげれつたなかのほうが知れ渡っているかもしれない。私はおげれつさんの作品もすごく好きだ。やはり,ちょっとこじらせているような男性がよく登場するのだが,それらは相手からの愛情で少しずつ癒やされていったり,落ち着いていったりして,最終的には,あぁ素敵な2人だな,よかったねー!!と,2人を見守る隊の1人としてとても幸せな気分にひたれる。もちろん,マジ校同様,キャラたちの笑顔も本当に素敵なのだ!BLに抵抗ない方は,「エスケープジャーニー」,「怪物」シリーズ(ほどける怪物,はだける怪物),「ヤリチン☆ビッチ部」もオススメ。

・モリエサトシ「星空のカラス」 
全8巻
囲碁のプロ棋士,さらにはその上を目指す女子中学生の物語。プロ棋士だったおじいちゃんに小さい頃囲碁を教わった烏丸和歌は,囲碁が大好きな女子中学生。いつものように碁会所で囲碁を打っていた和歌はプロ棋士の男子高校生プロ棋士,鷺坂総司と出会う。和歌の総司に対する最初の印象は最悪だったものの,彼の名人戦の試合を見て,彼の強さや勝利に対する執念に強く惹かれ,彼と勝負できるようになるために強くなることを決意。彼を「ししょー」とし,親からの反対や挫折,幼馴染や院生仲間との勝負などを経て,和歌は成長し,総司もまた名人戦で勝利し名人となるなど,腕を上げていく。和歌も総司も,囲碁バカと言われるくらい囲碁のことしか頭にない。それくらい囲碁に魅せられ,囲碁に苦しめられ,囲碁を愛し,強くなることを求め続けるさまはカッコいい。囲碁試合自体の描写は少なめだが,登場人物たちの囲碁に対する姿勢や囲碁を打つときの気迫は十分に伝わってくる。
2巻より
和歌は総司に対して恋心を抱いていて,総司も和歌のことを気に入っているのだけど,2人の関係は恋愛というよりも,師匠と弟子,あるいは囲碁の同志という感じである。囲碁を通して相手のことを理解するし,囲碁が2人の関係を深く特別なものにしている,という感じだ。
和歌はまっすぐ素直で負けても折れない強さがある。よく笑うしよく泣く。ちなみに総司はひねくれ者だ。そんな和歌はときおり,とても大人びた発言をするのだが,私がぐっときたシーンはこれ。「といつめたってひとの心は動かせないんだよ。変えられるのはその人の本当にカッコいい所なの」。読んだ瞬間,うん,そうだよ,ほんとにそのとおりだよ…と,この和歌に打ちのめされている少年のようになた。そして,もし自分が誰かを変えたい,変わってほしいと願うなら,自分がその人に対してカッコいい姿を見せ続けなければならないのだろう,と思った。
アプリ「マンガPark」と
「LINEマンガ」で全話無料で読めるよ
囲碁について,この漫画を読んで興味が湧いたので,ルールややり方を調べてみた。そういえば,私の好きな織田信長も囲碁が強かったとかなんとか……。早速囲碁アプリをインストールして,何度かコンピューターと対戦してみたが,いちばん下のランクにも勝てる気配が全くない。こりゃ先に詰碁をやるべきかな?という感じである。日曜日などによくEテレで放送されてる囲碁番組は,相変わらず見てもよく分からんのだが,昔はこんなん何が楽しいんだろう?と思っていたものが,今は高度過ぎてよく分からないな?に変化した。漫画をきっかけにして興味関心が広がることは私はよくあるのだが,囲碁の世界を私に開いてくれたことがまた嬉しい。

ちなみに,7巻の表紙の総司はスマホのロック画面に設定されてるよ!
以上2作品,とてもオススメなのでぜひ読んでください!

2019/06/28

コーチング関連本を読んでるよ Week 31~

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。あと少し!

◇「ケーススタディで学ぶ 「コーチング」に強くなる本・応用編 人材育成に効果をあげるスキルアップ73の視点」本間正人,本間直人
本間正人さんのコーチング本といえば,ビジネス場面の会話脚本を使ってコーチングの手法を教示してくれるもの。今回もその手法は踏襲しつつ,応用編ということで,技術部門や家族経営の会社場面,ひとりよがりのコーチング,部下と上司に挟まれた中間管理職向けのものなど,これまでと異なる場面を想定。それらの場面での会話例を通じてコーチングのtipsを73個くれる。
会話例では,確かにコーチングをしているのであろう,ただその一方で,相手を上手く転がしてる感を感じるやりとりもちらほら。これは別の本間さんの著作の会話例を読んでいて感じたことでもあるのだが。
tipsの1つの「表現のやわらげ方に注意する」を読んでいたとき,ギクッとなった。これ私よくやるやつだと……。

◇「駆け出しマネジャー アレックス コーチングに燃える」マックス・ランズバーグ
本書の主人公は,シニアマネージャーへの昇進を控え,休暇を過ごすアレックス。休暇中,彼は自分のこれまでの会社内での振る舞いや歩みを振り返り,テープレコーダーに録音していく,という設定で話が進む。以前は部下に対する命令ばかりで人使いの荒かったアレックスが,コーチングを取り入れて変化していった様を描きつつ,コーチングを実践する際のポイントを提示していくというスタイルの本だ。
コーチングの誤解の1つは,コーチングをするには相手をよく知らなければならないというもの。著者は,相手よりも自分自身をよく知れと言う。コーチングスキルを適用する際,自分の中の心理的な壁に阻まれやすいからだ。また,コーチングは人助けのためにするのも誤解のようだ。コーチングをすることで自身が得る利益は大きい。著者は,自分自身の時間を作れ,対人能力が向上し,社内での地位向上に役立ち,仕事が喜びになり,強力な支持者をつくれると言う。
また,本書ではコーチングの際の注意点として,相手に深入りしすぎないことを挙げていた。心理学者じゃないんだから,心理分析を始めたり,深層心理など暴いたりするべきではない。

◇「武田建のコーチングの心理学」武田建
アメリカでカウンセリングや行動療法について学んだ著者。これらの心理学の理論をベースに,大学のアメフト部の監督として長年コーチングを行ってきたとのこと。
褒めることや叱ることについては,オペラント条件づけの理論に基づき,適切なタイミングと内容で褒めたり叱ったりし,行動を強化したり消去したりすることを提案している。
また,心身の緊張を解くことがパフォーマンスの向上をもたらすとし,身体弛緩の方法も具体的に提示。イメージトレーニングを詳細に行うことでパフォーマンスをリハーサルしておくことの効果も述べている。
全体を通して,とても温かさを感じる本だった。語り口は優しく,丁寧に話が進められている。

◇「エンパワーメント・コミュニケーション」岸英光
コミュニケーション=コミュニケーションによって引き起こされる私たちの中での変化とする著者。当人にとって実りのある変化を生じさせるコミュニケーションについて提示し,コミュニケーションの可能性や力を感じさせる内容になっている。
著者はテクニックに走らないコミュニケーションを主張する。be(あり方)が定まっていれば,それによって適切なdo(行動)が起こり,適切なhave(結果)が生じる。beがろくでもないところにdoしてhaveを得ようとしてもそれは無理があるというものなのだ。自分がその場そのシチュエーションでどうあるのか,を明確にし,それに応じたdo,haveと進んでいくことが理想だ。
また本書では,人がいかにとらわれた存在かを述べている。感情や感覚に乗っ取られて物事を正確に見ることができなかったり,思い込みをしたり,そして自分が囚われていることにもなかなか気づかない。そこで,自分自身を観察し,自分の感情を味わうことを提唱する。「人は自分の行動を止めるためには何でも使う」というのは印象的だった。しない言い訳のためにクリエイティビティを発揮するわけだ。だから,「○○だからできない」の〇〇を疑わなければならない。○○はたいていの場合思い込みで,考えれば可能な方法は出てくる。
コミュニケーションに関する私の感覚や考え方にとてもマッチする本だった。

◇「24時間で凡人がトップセールスに変わる!コーチング営業」林健太郎
著者は,売れる営業になるために,まずは自分自身を思い込みから開放し,そのうえで「顧客を勝たせる」営業を行うことを推奨する。苫米地英人氏の提唱する理論を踏襲したセルフコーチング手法に加え,著者自身の営業経験を盛り込んだ内容である。
「顧客を勝たせる」とは,顧客がいつ何を得たいのかを的確に把握し,そのタイミングでベストなものを提案するということである。相手の言葉や態度を観察し,相手の本音・気持ちを理解することが重要。そして,顧客の得たい!にマッチングさせる形で営業や交渉を行っていく。常に顧客視点での営業であり,自社のサービス・製品をやみくもにアピールしたり他社のサービス・製品をけなしたりすることはない。顧客にとって自社のサービス・製品が今必要ないと判断されるのであれば,時機をうかがうし,他社のサービス・製品に興味がある場合は,そっちも含めて検討することを提案する。そのようなやりとりを通して顧客との信頼関係が生まれ,価格が少し高くても買ってもらえたり,顧客がまた別の顧客を呼んでくれたりしてビジネスが広がっていくというわけだ。

◇「コーチング&カウンセリングのプロが書いたコーチング・センスが身につくスキル―「自信がない」「やりたくない」それでも結果を出すコミュニケーション・スキル」岸英光
先に書いた,「エンパワーメントコミュニケーション」の続編。前作で記されていたコミュニケーションのスタイルをベースに,本書ではコーチングの手法を説く。
これまで読んできた他のコーチング本に比べて,本書はブレーンストーミングについて多くのページを割き(20ページ程度),そのやり方を具体的に示している。ブレーンストーミングは,達成したい結果を得るにはどのような方法が可能かを探るときに利用する。
また,日々のコーチングにおいてコーチはクライアントのディブリーフィング(振り返り)を一緒に行うことを提唱する。著者は,やったことの「反省」は意味がない,何をしたらどうなったのかをありのまま捉えよと言っていた。そして,何が機能し,何が機能しなかったのか,何が役に立ち,何が役に立たなかったのかを分別し,機能したものや役にたったものは続けたり応用したりし,そうでないものはやめるなどして,新たな可能性を探っていくようサポートしていくのだ。
また,責任についても考察している。責任とは,response+abilityつまり,反応/対応する能力。著者は責任をとっている人は,「覚めており,自分の仕事に何が起きているか,いつもピンときて,明確にし,手を打つ能力をもっている人」とする。つまり,責任は明確な行動を呼ぶ。そして責任と言う言葉の意味するところは,「ある立場をとる」に近いとしている。立場をとることで行動が生まれ,結果を生むことができるからだ。また,立場をとることはストレス抵抗力を強めることにも寄与するようだ。

◇「グループ・コーチング入門」本間正人
今回の本間氏の本では,コーチとクライアント1対1ではなく,1対多数のグループコーチングを扱う。多数といっても,それぞれ悩みや問題を抱えたクライアントというよりは,会社組織の部内等でのミーティングをコーチングの手法を使って行いましょうといった感じである。部内で目標やビジョンを共有し,チームのほかのメンバーと情報共有をしつつチーム内の問題をコーチングの手法で解決していく,といった感じだ。ここでコーチは,ファシリテーターのような役割が求められる。チームメンバーの性格を生かしつつ,話し合いが円滑に効果的に進むようにマネジメントするのだ。
本間氏の本ではお馴染みのケーススタディを読んでいたら,チームのこと,最近起きてること,会議をどう進めるかの計画など,さまざまなことを把握し,考え,よく観察してないとコーチをうまく務めることはできないだろうなという印象。

◇「図解入門ビジネス 最新コーチングの手法と実践がよ~くわかる本[第3版]」谷口祥子
280ページ近くある厚い本。見開き1ページで1つの話題を扱い,コーチングの基本と場面ごとでのコーチングの活かし方,コーチングのベースとなっている心理学の知見と,コーチが活用できる心理学の理論などを収めている。
個人的には最後2章分にわたる心理学の話題にひかれた。わたしは心理学専攻で,8年もけっこう幅広く学んだつもりだが,コーチングを扱う教授はいなかったし,教科書等でも扱われなかった。だが,コーチングの本を読んでいるとロジャーズのクライアント中心療法や認知行動療法,ポジティブ心理学に通じるような話もけっこうある。読みながら,自分が今まで学んだ心理学を再度軽くではあるが学べたし,今回初めて知った事柄・領域もあり,新たに知識を得ることができた。

122/122 読了


ついに読了です!パチパチパチパチパチ!

2019/06/17

VRゲームとARゲームでガチ遊び!

いや~ホントに楽しかった!VRゲームとARゲーム。ヘッドマウントディスプレイを通して見る世界に私の身体はすぐ適応して,物理的な現実世界とはまるで違う世界で自分がホントに生きているかのような錯覚に完全に陥りましたよ…というわけで,VREX新宿店(http://www.vrex.jp/)でのゲーム体験レポ!

VRゲーム仕様
ARゲーム仕様
今回体験したゲームは,4つのVRゲームと1つのARゲーム。ここで少しだけ解説を。VRとは,virtual reality。自分の視覚や聴覚などの感覚器官が刺激されることで,つくられた仮想空間の中にまるでホントにいるかのように感じられる技術である。一方ARは,augmented reality。自分が実際に存在している物理的世界の情報を加工する技術である。物理的世界に情報が付加されたり強調されたりする。これらの技術が使われているゲームがVRゲームとARゲームというわけだ。ちなみにプレイするときには,写真のような感じで身体にデバイス等を装備する。VRゲームの際には,頭からヘッドマウントディスプレイをはめ,それとケーブルでつながっているPC(おそらく)を背負い,両手にはコントローラーを持つ。ARゲームの際には,VRのときよりも少し軽いヘッドマウントディスプレイを装着,右手にはiPhoneがセットしてあるベルトを巻いた。


前置きはこの辺にして,体験したゲームを紹介!
①ヨケロック(VR)
ゴーグルをはめて連れて来られた世界は,カンボジアの遺跡か?と思うような石造りのお起きた建物がある世界。建物でかっ!と思っていると,大きな岩が建物上方からどんどん落ちてくる。それを右に左に動いたり,座ったりしてよけてよけてよけまくる。岩の落下が一段落すると,今度は大きな宝箱が落ちてくる。今度は右に左に動いてこれをキャッチする。この2つが得点化され,対戦相手と勝負するというわけだ。
宝箱とった?
ゴーグルを通して見る世界に身体はすぐ適応してた。というのも,地面に段差があったところがあって,ぶつかるのを避けるため,そこをまたぐようにして歩いたけど,あ,現実世界に段差なかったじゃん,とあとで気づいたり。大きな岩が落下してきてぶつかりそうになるとギャー!こっちくる,ヤダあたるー!!とかと普通に絶叫していた。もちろん,ただの映像なので当たるわけないのだが。すごい没入感。
上の動画のように,ゲームプレイ後に,自分たちのプレイをディスプレイで確認できる。ちなみに私のアバターは,赤い髪のお兄さんの方。


②バーチャルライフ 青春編(VR)
こちらは,アバターになって人生ゲームを体験するゲーム。自分のアバターが実際にさいころを振り,すごろくの上を出た目の数分歩いてゴールを目指す。青春編だったから,小学校から始まって,途中おこずかいもらったりして,高校卒業がゴール。このゲームでは,自分のアバターのヘアスタイル,髪色,顔つきなどを選ぶことができた。私はピンクのポニーテルの女の子にしたよ!なぜか優等生になり,自作アプリも売れて大儲けして勝利を勝ち取った!はらはらと桜が舞い散る中,卒業証書を手にしつつ,机に札束がガッツリ積まれていますね。
ゲーム上のすごろくは,二部構成になっていて,一部が終わって二部になるとき,ステージを移動します!という係の人の声に従って,何かの上に乗ることになる。ゴーグルから見える世界では,自分はセグウェイ的なものに乗っていて,ぐんぐんスピードUPしつつ海岸沿いの道を進んでいく。TDLのスターツアーズのように画面が動き,途中実際風も吹いてきて,足を乗せている何かもおそらく少し動いて,ほんとに自分で運転して進んでいるかのような錯覚に陥る。で,あと少し進むと海へ真っ逆さまというところで画面は止まり,第二ステージが始まるのだ!


③まくら投げ(VR)
バーチャルライフ 青春編では修学旅行にも行くのだ。修学旅行といえば枕投げ!私も中学と高校の修学旅行でバリバリやりましたよ。というわけで,童心に返り,一緒に遊んだ友人のアフロヘアめがけてまくらを投げまくった。
かがんで下に落ちてる枕を拾って,相手に投げつける,しかも自分の頭に当てられないようによける・逃げるを繰り返すとけっこうな運動量…。終わったときは息がゼイゼイしていた…。いやー,やはり頭の面積が広いと枕も当たりやすいもので!私の勝利!


④ばんばんブルーム(VR)
これはシューティングゲーム!目の前に現れる妖精さんや植物のつぼみをバンバン撃って,自分の色を増やしていくゲームだ。このゲームでは,自分の立ち位置はほぼ固定。その変わり,画面が動き,自分が空をどんどん昇っていくような感覚になる。植物もめっちゃ上まで伸びていて,よよ,ジャックと豆の木かい!状態。ふわふわ飛んでくる妖精さんは少しおマヌケな顔をしていた。自分が昇っていきながら,動いている妖精を撃ったり,定位置にあっても数回撃たないと開かないつぼみをシューティングするのはなかなか難しい。ウケたのが,相手の立ち位置の箇所を打つと草が生えるという設定。相手に撃たれて,いきなり足元にズバッと草が生えたのはびっくりした。
こちらは写真と動画を撮れなかったので,オフィシャルの動画を載せるよ。


⑤HADO(AR)
ARゲームなので,普通に物理世界は見えている状態。で,ゴーグル上では自分と対戦相手のライフポイントや攻撃,シールドが物理世界に付加された状態で見えている。手を動かして自分のライフポイントを削らないように守りつつ,相手のライフポイントを消していくというもの。テニスコートのように,自分の陣地と相手の陣地が分かれていて,自分の陣地内であれば自由に移動可能。180s,2セットで競う。
こちらは私,ボロ負けしました…敗因は戦略ミスと,身体を余計に動かしてしまって無駄打ちやあれ,シールド出ない…となっていたこと。あぁ悔しい…
店内で流れていたデモ映像によると,なんとワールドカップがあるじゃないか…ってなわけでググってみると,こんなサイトを発見(https://meleap.com/tournament/)!プレイしてる人たち,かっこいい…!
こちらも写真や動画を撮れなかったので,プロモ動画を載せとくよ。私もかっこよくカメハメ波を撃ったり,マトリックスさながらに攻撃をよけたかった…!!

というわけで,けっこうな運動量で汗かきながら遊んできた!
家庭でできるVRゲームもいろいろあるみたいなので,おうちでもやってみたいなーと思った次第。でも部屋が狭くて物が多いから,十分に動けないよなーとも思ったり。ばんばんブルームのようなものだったらできそうだが…
VRゲーム・ARゲーム,また遊びたい!!!

2019/06/16

コーチング関連本を読んでるよ Week 30

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。残り20冊!

◇「NLPでコーチング-最高の人生を生きるためのライフ・コーチング実践ガイド-」ジョセフ・オコナー,アンドレア・ラゲス
タイトル通り,コーチングの1つの流派であるNLPコーチングについて取り扱った内容。NLPコーチングの特徴の一つは,クライアントの使う言葉や態度から,彼らがどの感覚器官を重視しているかを把握し,それに対応した言葉遣いや態度をコーチも示すということである。
各章末に,行動のステップ「あなたが理解したいと思うなら行動することです。」と書かれており,行動がいかに重要かをリマインドされているのがよかった。そうなのだよ,結局行動することによってしか変わっていかないのよね。
実はこの本,「コーチングのすべて」の著者が書いている。「コーチングの全て」にもこの本にも著者が見た夢の話が出てくるのだが,これがコーチングとどう関連しているかがいまいち分からなかった。


◇「チームコーチング――集団の知恵と力を引き出す技術」ピーター・ホーキンズ
コーチングというと,個人相手になされることが多い。組織内でのコーチングも,組織の構成員それぞれに対して行うのが一般的だ。本書は,組織のコーチングは,個人に対して行っても意味がないとする。個人ではなく,チームに対して行わなくては。チームの構成員ほか,顧客や株主,取引先などさまざまな人との関係の中で,チームが最大限力を発揮し,高業績を上げるためにコーチングを行う……その方法を解くのが本書である。
高業績を上げるチームに不可欠な5つの原則(任務を与える・明らかにする・共創する・つなぐ・コアラーニング)や,コーチングプロセス(CID-CLEARモデル),コーチングに使える測定ツールなどを提供する。
本書で何度か出てきたワードで気になったのが,アンラーン(unlearn)。現状効果的ではない知識や習慣,スキルなどを働かせないようにすることだ。それらがあるせいで,何か新しく身につけよう,学ぼうとしても上手くいかない。アンラーンをいかに促進させるかも,効果的な学習のための鍵だと思う。

◇「教師のほめ方叱り方コーチング」神谷和宏
中学教師経験の長いプロコーチの著者によるコーチング本。児童・生徒に対して,コーチングに基づいてどのように褒めと叱りを行うか,を見開き1トピックで紹介する。単純化しているきらいがあるものの,イラストも豊富でわかりやすい。著者は,コーチングを自身で取り入れてから,生徒たちとの関係がうまくいくようになったようだ。そして,褒めと叱りは7:3くらいの割合がちょうどよいとしている。
これまでの経験から、私自身は叱ることが難しいと感じている。ここは叱るべきところなのか?と考えてしまうことが多いからだ。つまり,自分の中で,こういうときは叱るという基準が定まっていないからだと思う。叱るということについて,試行錯誤していきたいと思った。

◇「ザ・コーチ2 ― 神様からのギフト」谷口貴彦
人生にちょっとした行き詰まりを感じている女性が主人公。会社の研修を通じてコーチと出会い,コーチングを体験する中で,会社内での人間関係や家族との関係を改善し,自分に無理せず,前向きに生きていくようになるまで描く。主人公の心情や人間関係がどんなものか,物語の中でしっかり描写されていたこともあり,読んでいる途中で感情移入していることに気づいた。描かれているコーチングのベースとなる考え方や手法も理解しやすく,物語を読みながらセルフコーチングすることも可能である。
本書で展開されているコーチングでは,まず,自分の現状を確認する。今の自分が,仕事や家族などの面でどのような状態かである。そして,現状を変えるためには,まず自分の基盤を整えることが必要と説く。そのプロセスは,自己受容→自己信頼→自己尊重である。自己受容はあるがままの自分をすべて受け入れること,自己信頼は叶えたいことや成し遂げたいことは自分でできると自分に任せること,自己尊重は自分を守り,尊び,労ることである。自己の基盤が整ってきたら,次はエネルギーチャージである。これには,夢や目標,そこに向かう動機や価値観がいる。また,夢や目標には賞味期限があるため,しょっちゅう描かないといけないとも説く。夢や目標があれば,あとはそれを達成するための知識やツールを得て,行動するのみだ。もちろん,そうトントン拍子に事は運ばない。本書では行動や成長をストップさせる阻害要因についても触れられており,主人公が阻害要因を取り払っていく様子も描かれている。

物語なのでうまく出来すぎているキライはあるかもしれない。でも,読んでいてほっこりとした温かい気持ちになった。そして,読みながら主人公の疑似体験ができるためか,今まで読んだどのセルフコーチング関連本よりも,当事者意識を持って読めたように思う。

◇「子供を伸ばす教育現場」和田秀樹
精神科医の和田秀樹氏による,教育現場で働く12人へのインタビュー集。インタビュー相手は,私立中学の校長や塾・予備校の代表,音楽教育や体育教育,合気道による教育を行う機関の代表等である。
本書の中で,和田氏自身は日本の公教育について危機感を抱いている。この本が発行されたのは2009年。ゆとり教育の燦々たる結果が出て,ゆとり教育やめよう,となっていた頃のことである。インタビュー相手は自身の教育に信念を持ち,子どもたちの能力を生かしていこう,とする人ばかり。ゆとり教育によって,上位層を活かすことも下位層を底上げすることもできず,ただただ生徒全体の学力が低下してしまったこと,子どもに様々な体験をさせ,コレ!というものに出会わせるうようにしていくこと,競争による弊害ばかりでなく,いろいろな競争をさせて自分の得意を見つけたり,できる人に追いつこうと努力するという益を生かしていくこと,などが印象的だった。

◇「教師力アップのためのコーチング入門―子どもを伸ばすコツと会話術」河北隆子
ビジネス現場でコーチをしてきた著者。現役教師への取材をベースに,学校現場でどうコーチングを展開するかを述べている。コーチングに基づいた,ベースとなる生徒への接し方・関係の作り方に始まり,シチュエーションごとにどう対応するかのケーススタディもある。
生徒と教師はパートナー。安心・信頼のある関係の構築を。生徒自身の気づきを促すような言葉がけを。思い込みで生徒やクラス全体を見るのをやめ,現状を正しく,様々な人やことが関連し時間とともに変化していくシステムとして把握すること。教師間・教師保護者間でのコミュニケーションおよび良好な関係構築の重要性が心に残った。

◇「図解&会話例でわかるプロ教師の「最強」コーチング術 入門編 」中土井鉄信・井上郁夫
コーチング本でありながら,発達心理学やアドラー心理学,人が社会化していく過程などの心理学分野の知見が本書の半分くらいを占めている。心理学分野ので研究されてきた人間観をベースにして生徒をとらえつつ,コーチングによって彼らの力を引き出していきましょう,というわけだ。
アドラー心理学については,人の行動にはその人が達成したい目的が内在している,ということが私的にはいちばんの核だと思っている。個人個人はその目的を達成するために行動しているため,傍から見たら意味不明な行動も,本人的には理屈の通った行動なのである。自分および他者の目的を正しくはっきりと捉えられれば,人間関係の構築が今よりしやすくなるに違いない……。
会話例に載っていた,宿題をやってこない子に,やってこないことで先生ががっかりする→そういう気持ちを他人に起こさせることはいけないと思わせる→宿題をやるようになる,という話については,おかしいと思った。先生の機嫌とりのために宿題やるの?他人(の期待に沿わずに)をがっかりさせるのは悪いこと?そうやって子どもをコントロールするのは何か違くないだろうか。

◇「先生のためのセルフコーチング 自分への問い方次第で教師人生は変わる!」大前暁政
セルフコーチングの手法を記載した本。ベースとなるアイディアは,なりたい自分を強く強く思い描き続けることで,そうではない現状の自分に違和感を感じ,なりたい自分になるための行動が生じてくるという,苫米地英人氏が提唱するものである。理屈でガツガツ攻めてくる内容であった。個人的には,なりたい自分像を描くことの難しさ,自分を抑える存在の強固さを体感しているので,この方法でセルフコーチングが成功するとは思えない。
参考になった点は,よく聞く○○力の中身を解説してくれていることだ。本書では,教師特有の職業的知識や技能(学級担任向け)として,授業力・学級経営力・子どもへの対応力を提示し,それぞれの力とはどんなものかをさらに箇条書きで提示している。

◇「ベーシック・コーチング実践ワークブック」土岐優美
コーチングの基本を見開き1ページで教えてくれる本。ページ左側は穴埋め式のワークがついていて,コーチングの知識に関する自分の理解度を測ったり,自分だったら相手のその発言にどう返すかを手を動かしながら考えられるようになっている。また本書の後半では,コーチングがあらゆる場面で生かせるとして,会社の上司-部下関係のみならず,営業や接客,キャリアコンサルティング,介護,親子・夫婦関係,恋愛関係,資格取得・スキルアップ等への活かし方の概略を記載している。
本書で学んだことの1つは,目標は自分との約束であるということ。私はといえば,目標を立てる際はいつも外を向いていて,自分との約束と捉えたことはなかった。自分との約束は大切にしたい。

◇「もっとその気にさせるコーチング術」高畑好秀
子どもたちにスポーツを指導するコーチ向けのコーチング本。子どもたちとの関係構築の仕方やモチベーションの高め方,練習のさせ方,試合前後のメンタルの支え方などを掲載している。実践的で,すぐにでも取り入れられることが多い。
スポーツ関連コーチング本ではあるが,英語学習もスキル習得だからだろうか,これ取り入れたら役に立つだろうなというtipは複数あった。印象に残ったのは,子どもたちと指導者側での認識のズレをいかに埋めていくかに関して。子どもたちと指導者では見ている視点が違う。そして,それぞれが発する言葉に込められた意味も微妙に違う。例えば指導者が7割の力でボールを投げるように,と言って,子どもたちが7割のチカラでボールを投げても,それが果たして指導者の意味するところの7割と一致しているとは限らないのだ。だから,言葉だけでなく,実際にやらせながら指導するなどしてズレを修正して導いていく。
この手のズレは日常生活におけるさまざまな人との会話でも生じているに違いないので,ズレを小さくする伝え方,受け止め方を心がけたい。

◇「コーチングのプロが使っている質問力ノート」ルパート・イールズ=ホワイト
原著タイトルは「Ask The Right Question」。どのような質問をすれば,会話をすれば,相手にも自分にも有益な関係を作れるかに焦点が当てられた内容である。
本書では,質の高い人間関係を築くための会話は,目的を持った会話であるとする。それは,会話を始める→問題を明確にする→議論を発展させる→問題を解決する→行動を決める,と進行する。焦点を絞り,会話の参加者が会話後にどんな行動を起こすべきか理解することが求められる。それによって,達成感の共有がなされるのだ。
本書に示されている会話例で印象に残ったのは,相手の中にある1段階深い理由や目的を出させているところだ。これは,問題の明確化に当たる。人が何らかの行動を起こすとき,それなりの理由や目的が存在する。だが,理由や目的というのは自分の中のちょっと深いところに潜っているもので,問われて反射的に出てくる理由や目的だけでは的を得ていないことが往々にしてある。そこで,本書の会話例では,他にはどんなことがあるの?とか,何か別に問題があるんじゃない?などと,相手の発言内容を少しだけ掘り下げる質問をしているのだ。
また,質問の仕方一つで相手に考えさせる内容や答えが随分変わることを実感した。

114/122 読了

2019/06/09

コーチング関連本を読んでるよ Week 27~

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。ついに残り30冊となりました。

◇「仕事は「外見」で決まる! コーチングのプロが教えるプレゼンスマネジメント」鈴木義幸
目線,相手との距離,話し方,顎の位置,姿勢などのノンバーバルな要素は,コミュニケーションの印象に大いに影響する。だから,それらをコントロールし,相手に誤解を与えないように,また,良い印象を与えられるようにしていこう,という目的で書かれている本。どのようなノンバーバルコミュニケーションが良い印象を与えるか,そして,どのような練習によってコントロールすることができるようになるか,がまとめてある。
個人的に練習したいのは,眼のコントロールと話し方。人ともう少し目線を合わせて話をするようにしたいし,言いたいことを分かってもらい,共感してもらいたいから。

◇「世界を変える思考力を養う オックスフォードの教え方」岡田昭人
英・オックスフォード大学大学院出身の著者による,オックスフォード大学での教育の仕方やオックスフォードの文化(どういう人が集まっているかなど)を紹介している。
オックスフォードの教育は,チュートリアルが主流。教員と学生が対話する中で, 知識や理解を深めていくという。 チュートリアルでは まず教員から自分が選んだ文献について えられた知識や それが自分の研究テーマとどう関わってくるかを尋ねられる。 一週間あたり最低でも5から10点の文献を読み込み知識を吸収すること, そしてそれをもとにエッセイを書くことが求められるとのこと。 次に 自分の書いたエッセイをもとにして,教員からの質問にすべて答えなければならない。 質問はあらかじめ与えられていた課題に関するものである。 例えば言葉の定義やそのように考えた根拠やデータ,批判的な議論がなされていないなどの指摘を受ける。 次の時間が終わると, 今回のチュートリアルで何を得たかや今後どのような展開をするかについて教員と学生は話し合いを行う。 これは討論ではなく 互いに協調する形での意見交換とのこと。
またオックスフォードでは,常識を打ち破る思考について日々訓練されているようだ。 それは,常識と思われることの真逆のことを考える→ 常識によって導かれている行動を批判する→ 常識を批判する場合の対策を考える→ 新しい常識の構築と効果の検証,という順でなされる。
また,3人1組で議論させる授業では,最初の1人は意見を述べ,2人目は1人目の意見を批判し,3人目は2人の意見を批判する。そして,最後にクラス全体で何を議論したかを話し合うという。 ”批判することは議論を深めることである”ということが 腹落ちしていないとなかなか難しいのではないだろうか。 そしてそれを楽しめるかどうかも。

◇「上手な教え方の教科書 ~ 入門インストラクショナルデザイン」向後千春
向後さんには,大学時代に彼のサイトにお世話になった。統計や三角ロジックをだいぶ噛み砕いて教えてくれたからだ。本著も非常にわかりやすい。イラストを多用し,トピックごとの説明は完結,章末に確認テストがあるので理解度を自己評価できる。行動心理学・認知心理学・社会心理学の知見が散りばめられている。

◇「あなたを活かすコーチング―いつも「うまくいく人」の会話術」吉田典生
コーチングスキルとはどんなものかを,日常の会話や自身がコーチとしてどう対応したかのケーススタディなどを交えながら説明していく内容。マニュアルらしさはなく,コーチングってこんな感じか!という雰囲気を掴むのによいと思う。
自分と相手は違う,それぞれの相手に響くコミュニケーションを考え生み出していくこと,人が頑張るのには他人からの受け止めやサポートがいる,人は演じる動物である,を心に留めておく。

◇「コーチングのすべて――その成り立ち・流派・理論から実践の指針まで」ジョセフ・オコナー,アンドレア・ラゲス
コーチングの歴史に始まり,世界で展開されているコーチング手法のいくつか,人間の発達,異文化間でのコーチング,コーチングの未来などについて述べた本。タイトルどおり,コーチングに関してこれまで読んだどの本よりも多くの内容を扱っている。
これまで読んだコーチング本で,その手法に細かな違いがあることは分かっていたのだが,あるものはある流派を踏襲しており,あるものはその人独自のものなんだろうな,ということが分かって,私の中のコーチングに関する知識基盤を補強していくれるような本であった。とはいえ,全体を通して厚みのある内容なので,折に触れて読み返したいと思う。

◇「部下の行動が1カ月で変わる! 「行動コーチング」の教科書」石田淳
通常のコーチングは,クライアントの気持ちを高め,前向きにやる気にさせることは可能だが,目標達成という結果にどうも結びついていないんじゃないか?と主張し,結果を出すためのコーチングを提唱する。著者は,アメリカで行動分析を基にしたマネジメントを学んでおり,クライアントを”行動させる”ことに主眼を置く。行動して,結果が出て,だから,また行動するという好循環を回すことで成長を促すのである。
主張も手法も明確で分かりやすい。肝は,目標の裏にある動機づけ条件を正しく把握すること,目標達成のために必要な行動は,クライアントがちょっと頑張ればできるくらいの行動まで細かく細かく分解し,その行動をひたすらこなしていく。通常のコーチングでは行わないことの多い,どんな行動をすればよいか等のアドバイスも行う。つまり,行動するまでにクライアントがぶち当たるであろう障壁(何をしたらいいかわからない,自分にはそれができるとは思えないなど)をことごとくつぶし,実際の行動へと促すわけである。それでも行動しないとしたら,それはもはや動機づけ条件が誤っているということだ。また,行動したところで目標達成していないのだとしたら,それはすべき行動が間違っていたということである。と,結果が見えるから検証もしやすい。
共感できる内容であった。

◇「潜在能力をひきだすコーチングの技術」ジョン・ホイットモア
ティム・ギャルウェイのコーチング「インナー・ゲーム」の流れを組んだコーチングについての本。コーチングは,クライアントに主体性と責任を持たせるための手段とする。いずれもクライアントから生まれるものであり,他人からの強制はできない。そして,この2つを補完するのが「意識」である。問題に関連する情報を収集して知覚し,どう関連するか判断する,自分が経験していること,自分の身体の感覚を認識する,また自分の欲望や感情によって知覚がどう歪められるかを認識する…。要するに,現実の正確な把握である。意識を十分に稼働させることで,主体性は保たれる。よって,クライエントが自身の意識を高め,責任を引き受けるように,質問や行動計画づくり,態度でサポートしていくのがコーチングである。
チームコーチングに関しての記載もあり。組織内で成員の意識が帰属→自己主張→協力へと成長していく,というのを学んだ。
正直読みづらい本であった…。

◇「奇跡のコーチング クラウディオ・ラニエリ伝記」ガブリエル・マルコッティ,アルベルト・ポルヴェロージ
イギリスのサッカーチーム,レスターを優勝させた,クラウディオ・ラニエリの歩みをまとめた本。幼少期に始まり,選手時代,選手兼監督時代,監督時代と時系列で彼のエピソードをまとめている。著者はどちらも記者である。
欧州サッカーに門外漢の私が読むには難儀な本であった…。大量のカタカナの名前やサッカーの試合の展開など,内容のイメージ化があまりにもできなすぎて,流し読みになってしまった。なのでろくなコメントができない。

◇「コーチング・バイブル―本質的な変化を呼び起こすコミュニケーション 」ヘンリー・キムジーハウス,キャレン・キムジーハウス,フィル・サンダー
こちらの本,今回読んだのは3rd edition なのだが,実はこの企画を始めたばかりの頃に(おそらく)前の版を読んでいた。結構内容が変化している,というのが読後の印象。前の版では、自分の成長を妨げる「グレムリン」の存在が私にとってはとても印象的だったのだが,今回の版では「グレムリン」という言葉は出て来ず,ほぼ同じ概念を表す言葉として「サボタージュ」という言葉が登場した。
で,「コーチングのすべて」を読んだ今,やっと私の理解が追いついたのだが,こちらの本は、コーチングの中でもCo-Activeコーチングと呼ばれる流派の考え方や手法をまとめたものである(前の版を読んだときには、コーチングの他の流派との絡みで捉えていなかった)。Co-Activeコーチングの基本は,クライアントとコーチの関係は,クライアントの目的を満たすことを目的として結ばれた対等なパートナーシップ(同盟)だということ。ここをベースに,人生における充実感(フルフィルメント),欲望や行動におけるバランス,クライアントに変化が生じるまでの一連のプロセスに着目して,コーチングを展開していく。コーチングに必要なコーチのスキルは,傾聴・直感・好奇心・行動と学習・自己管理である。
Co-Activeコーチングでは,クライアントの問題解決にのみ焦点を当てるのではない。その問題や課題がそのクライアントの人生とどのように関わっているのかといった,その人自身やその人の人生などその人全てに着目していく
また,クライアントは,自身の価値観に沿って生きることでの充実を得られるようサポートする。これらのことは共感できるポイントであった。

◇「コーチング一日一話 今日から始める「気づき」の365項目」青木安輝,小野仁美,髙原惠子,本間正人
日めくりカレンダーのように,1日に1つ,コーチングに関する小話を提供する本。4人のコーチが3ヶ月分ずつ担当しており,文体や内容にそれぞれのコーチのカラーが反映されているのがまた面白い。他者に対してコーチをしている人も,自分で自分をセルフコーチングするときにも参考にできるtipsがたくさんある。それぞれがストーリー仕立てになっているのでまとまりがあって読みやすい。ただ1話の分量は,新書サイズ半ページで収まるくらいの量で少なめ。なので,しっかりじっくりコーチングについて学ぼう!とするときよりも,基礎的なことを確認したい,要点を知りたい,ちょっと息抜きしたい,ときなどに手に取るとよいかと思う。


102/122 読了 

2019/05/23

コーチング関連本を読んでるよ Week 15~

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。

◇「ケーススタディで学ぶ 「コーチング」に強くなる本 現代の上司に必須のコミュニケーションスキル 」本間正人
上司と部下の会話を集めたケーススタディ集。 5つのテーマに関する会話が掲載されており,会話の中でコーチングがどう展開されているかが分かるようになっている。これまで読んできた本間さんの著書に掲載されているケーススタディと同様,人間臭い登場人物が出てくるため,親近感をもって読める。
仕事に不満を持つ部下に対してのコーチングに基づいた会話では,上司が部下を言いくるめているという印象を強く持った。ということは,コーチにクライアントにそう感じさせないほどのスキルがないと,かえって逆効果になるということだろう……。

◇「メンタル・コーチング~流れを変え、奇跡を生む方法~」織田淳太郎
複数のスポーツ選手や監督,コーチの行動や考え方を提示しつつ,試合に勝つメンタルを育てる方法を解き明かしていく本。トランスパーソナル心理学,フロー状態,恐怖に打ち勝つ術,フォーカシング,呼吸法,反復練習,セロトニンの効用などいろいろな話題が登場するが,つまるところ,パフォーマンスをしているときにどれだけ自分に囚われないでいられるか,が試合でよいパフォーマンスをするカギのようである。自分に関わること-例えば,うまくプレイできなかったらどうしよう,チームに迷惑をかけるかもしれない,負けたくない等,の思いはパフォーマンスを阻害する。だから,そういう思いをパフォーマンス中に出さなくなるよう,日頃トレーニングを積むのだ。
その方法としての,恐怖に打ち勝つトレーニングとフォーカシングが印象的だった。恐怖に打ち勝つため,ある選手は負けることを日々想像する。負けた自分が相手からどう見えているか,つまり相手の視点を想像する。すると自分の穴やウィークポイントが見えてくる。そしたら,そこを埋めるためにまたトレーニングするのだという。フォーカシングは,自分の中にあるモヤモヤを顕在化させるための方法だ。顕在化されたモヤモヤを無理矢理ではなく,自然に受け入れられるようにしていく。
いずれにしても,自分の感情や心の底に溜まっている思いを解きほぐして受け入れることがカギだ。そのプロセスを日々経ることで,パフォーマンス中に雑念に振り回されることがなくなっていくのだろう。

◇「[図解] ビジネス・コーチング入門 「双方向」コミュニケーションへの50の視点」本間正人
本間さんの著書,結構読んできたが,いつもながら分かりやすくまとまっている。コーチングとは?に始まり,似て非なるものである,カウンセリングやコンサルティング,アドバイシング,ティーチング,メンタリング,マネージングとの違いの説明や,おなじみのGROWモデル,キャラクター設定や状況が把握しやすいプロットでのコーチング実践例を提示している。
これまでに私が読んだ本間さんの著書には記載がなかったと思われる内容の1つが,無限選択肢のスキルというもの。これまでのやり方にとらわれず,常に新しい選択肢を探し取り入れていきましょうというものだが,抜本的に新しいものにせずとも,これまでのやり方の一部を変えたり,逆発想で見直したり,先を見通したり,複数の方法を組み合わせたりすることで変えることができるのだ。

◇「目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか?」播摩早苗
私の現状にちょうどささる時期に読んだからなのか,とてもタメになり,思わずたくさん線を引いてしまった次第。これまで読んだコーチング本の中で,私的には上位にランクする。コーチングの必要性や手法を伝えつつも,マニュアル感はなく,説明を噛み砕いて言語化してくれているところが素晴らしい。特に,コーチになりきれていない人,コーチ,コーチされる側の心を分かりやすく伝えているのがよかった。
コーチングでは,答えはクライエントの中にあるとしているが,この答えは心の奥底に秘められているものであり,そう簡単には出てこないらしい。すぐ出てくる答えは,「常識的で平凡」。そして,自分から出した答えでないと人は動かない。これらを明示してくれたことが励みになった。

◇「4つのタイプ コーチングから生まれた熱いビジネスチームをつくる」鈴木義幸
コントローラー,プロモーター,サポーター,アナライザーの4タイプについて,それぞれがどういうタイプか,それぞれのタイプの上司・部下をもったとき,どのようにコミュニケーションをとればよいかを述べた本。自分がどのタイプかを診断できる簡易テストや,行動傾向からのタイプの割り出し方も記載している。
タイプといっても,どういう傾向が強いかという程度のもの。それぞれのタイプは完全に独立したものではなく,大抵はいくつかのタイプが混ざりあっていると考えると良い。本では,それぞれのタイプに関する特異的な傾向しか示されていないため,内容は分かりやすいが,ある人間について,どのタイプがどのくらい……となるとすぐに答えは導けないように思う。
著者自身のエピソードは,私自身のタイプを考えるうえで参考になった。

◇「マンガでわかる! 子どもの心のコーチング 実践編 」菅原裕子
40個のケースを紹介。それぞれ,見開き2ページの漫画でこんな困ったことが起こってる!という内容を提示し,次の見開き2ページでその困ったをコーチングのコミュニケーションを使って解決していく。困った!の内容は,デフォルメされた絵でコミカルに描かれているので楽しく読める。解決ページも,菅原さんの他の本と変わらず,暖かさと子育て応援の雰囲気が漂う。菅原さんの子育ての基本的価値観である,愛すること・責任・人の役に立つ喜び,は健在。

◇「究極の勝利 ULTIMATE CRUSH 最強の組織とリーダーシップ論」清宮克幸
早稲田大学ラグビー部監督としての5年間をまとめた話。 早稲田大学ラグビー部にどのような練習を取り入れ,どのように選手たちに接し,どのように強いチームに仕上げていったかをまとめている。また, 清宮さん自身が尊敬している監督たちとのエピソードにも触れられている。
監督をするうえで心構えやコーチングの手法がまとまっているわけではなく, ラグビー部での活動記録の色合いが強い。よって,ラグビーにあまり興味のない私は,途中で飽きてしまった。とはいえ,「スローガンは具体的な動きをイメージできるものでないと弱い。つまり,空念仏のようなものに終始してしまう」のくだりには響くものがあった。なぜなら,私自身が様々な言葉や話をインプットする中で,私を動かす言葉と動かさない言葉があるということを感じているからだ。動かさない言葉は,さっと通り過ぎていくだけ。そういうわけで,自分に対して,そして誰かに対してスローガン・目的・目標を掲げるとき,自分を,そして他者を動かすような言葉を紡ぎたい。

◇「最強のコーチング」清宮克幸
清宮さんの監督経験から導いたコーチングのtips,リーダーとしてのtipsを10個にまとめた本。こちらもラグビー部監督時代のエピソード(先の本とかぶる内容あり)を多数含む。第1章の清宮さんの人柄が示されていた部分が私はいちばん面白かった。自身が認めるアクの強さ,共創型リーダーとはかけ離れているが,自らが頭をとって周囲を巻き込んでいけること,要領重視なこと,など。リーダーの形はいろいろだ。

◇「今すぐ使える!コーチング プロコーチだけが知っているとっておきの方法 」播摩早苗
上記したとおり,先に読んだ播摩さんの本がとてもささった,という気持ちを抱きつつ本書を読み進めた。そして本書もまた,しっくりくる内容だった。
内容は,会社組織での上司-部下の関係におけるコーチングがメイン。その中で,コーチングの基本的な考え方やスキルを解説し,コーチングセッションの事例を提示する。そして,コーチングを実際してみてからの困った!に寄り添い応えるような,アフターケアのページも用意されている。やはり,播摩さんは言語化能力のある方だと思う。何気なく読んでいると分かった気になってそのまま流れてしまうような内容を,詳細に分かりやすく述べてくれるので,心にストンと落ちてくるような感じがあるのだと思う。
彼女が提唱するコーチングスタイルもそれそのもの。相手の話を聴くことをスタートにし,「本質を明確にする」ことを重視する。人は,曖昧な認識のまま,適当で,近そうな言葉を使って話をしがちのため,相手の発した内容についてより詳しい話を求めながら,相手の言わんとしていることの本質をとらえるべきとする。
事例についても,彼女の表現力が生きている。だからだろうか,他の本で読んだ事例に比べて馴染みやすく,自然で,受け入れやすい感じがする。

92/122 読了