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認知的不協和理論(cognitive dissonance theory)Festinger, L., 1957
さまざまな対象に対して自らが持っている知識や信念,意見が互いに矛盾するとき,人は不快な緊張状態に陥り,それを解消しようとして矛盾のない状態(協和)にしたり,矛盾(不協和)を増大させるような状況や情報を積極的に回避するように動機づけられる
参考:「現代心理学入門〈4〉社会心理学」
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ルー・タイスの理論の骨子は明快である。認知的不協和理論における「不協和」状態を自分に起こす。そうすると,その人は「不協和」状態を解消したくなる。それを利用して「なりたい自分になりましょう」ということである。では,どのように不協和を起こすのか。具体的な目標(現状を考慮する必要は全くない。将来こうありたいという姿,ほしいものを手にした自分,したいことをしている自分など)を設定し,それを強く,鮮明に,感情を伴いつつイメージしたり,言葉にしたりする(アファメーション)。イメージしたり,言葉にしたりを繰り返していくと,そうなっていない今の自分との間で次第に不協和が生じる。そうなると,人はその不協和の解消を試みる。つまり端的に言えば,こうありたい将来の自分に向かってつき進むか,こうありたい将来の姿を改変したり,帳消しにしたり,妥協したりして今の自分を肯定していくかするわけである。不協和解消のためとなれば,人はとてもクリエイティブになるらしい。
この本でルー・タイスは,読者が,不協和解消の方法のうち前者をとるように導いていく。①自分を偽らない,②進歩的である,③有効な行動をとる,という基本原則,前者をとるのに有効なマインドセットや思考,言葉,アファメーションのプロセスなどが書いてある。実に400ページ超に渡って,重複する内容も多々見られるが,目標を決めて鮮明にイメージ化/言語化し,自分の中に強く深く染み込ませよ(その状態になっていないなんておかしい!!!と感じるくらい)と訴えてくる。というのも,ルー・タイスによれば,人は自分が考えているものにしかなれないらしい。だからこそ,将来ありたい姿を明確かつ鮮明に思い描き,自分の中に浸透させていくことで,現状を打破する可能性が開けるのである。
以上が本の概要である。なるほど理論は分かった。あとはやるだけ。と意気込んだのもつかの間,これ実行するのけっこう難しい。のっけから苦戦だよ…。あなたは将来どうありたいのですか?具体的に,偽りなく,明確に,鮮明に,イメージ化/言語化してください………
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