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2019/02/12

コーチング関連本を読んでるよ Week 7~

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。

◇「コーチングの神様が教える「できる人」の法則」マーシャル・ゴールドスミス
原著のタイトルは「What Got You Here Won't Get You There」。翻訳タイトルよりはるかに本の中身に適したタイトルなのであえて紹介しているが,英語らしく,そして,興味を引きつけるタイトルだ。
―あなたをここまで連れてきたものはそこには連れて行かない。この本はここからスタートする。つまり,ここ(今)へとあなたを導いたものに頼っていては,そこ(より良い未来)へは行けないのだよ,と。
というわけで、そこに行くために,何をなぜ手放すべきかを教えてくれる。手放すことで得られるものは,そこへの近道となるようなスキルである。しかも,おそらくこれがこのコーチの手法の肝と思われるが,手放し,手放した状態をデフォルトにするために,他人からのサポートを最大限利用する。その方法に関しても述べた本である。
アメリカで何人もの大企業の経営者のコーチをしている著者だけあって,具体的かつ現実的な情報にあふれた内容だ。手放すべきものは明快だし(多くの人にとって手放したほうがよいこと20個が提示されている),どのように他人に協力してもらうかの手順(フィードバック,フィードフォワード)や,他人の協力に対してすべき反応(ありがとう)も指南してくれる。そして,自分を客観的に分析すること,自分の力だけで自己変革を起こすことの難しさを承知しているがゆえ,他人を巻き込み自分と他人でwin-winの状態にするという現実的な解決策を提示する。他人の手を借りるという点がネックになる人もいるだろうが,あなたに誠実に接してくれる他人と共にこの本の内容をやっていけば,変われることは大いに期待できそうだ。もちろん,あくまでも他人ではなく,自分が主体的にやっていくことが重要なわけだが。
何かを始めることも変わることだが,何かをやめることもまた変わること。まずは1つ,悪癖と早々にさよならしよう。

◇「イッセー尾形の人生コーチング」朝山実
尾形イッセーの一人芝居の演出家による,一般人向けの演劇ワークショップのルポ。4日間だけのワークショップは,演劇のプロを目指すためのものではなく,「気づく」ことに主眼が置かれているように思える。普段自分がどんな行動をしているか,他人をどれだけ見ているか/見ていないか,自分はどれだけ他人と違っているのか,追い詰められたら自分はどんな力を発揮するのか,など。
演じ方の1つとして,気持ちは全く考えずに徹底的に演じるものの形や動きを真似するというのが面白いと思った。それが見る人にとって自然な演技になるようだ。真似に徹することで,自意識からも解放される。自分が自分を認識しているように,他人はあなたを認識していないことを示す例でもある。

◇「エンパワーメント・コーチング」マイケル・シンプソン
エグゼクティブ向けにコーチングを提供する著者。7つの習慣で知られているフランクリン・コーヴィー博士らが設立した企業でコンサルタントも務めている。
著者が考えるコーチングの原則は,信頼,潜在能力,コミットメント(決意),実行。コーチとクライアント間にはまず信頼があり,だからこそクライアントの潜在能力を信じ,見つけ,伸ばすようコーチは動く。それによって,クライアントは何かを行うことを決意し,実行する。クライアントがコーチを使って目標を達成していくとき,そういうプロセスをたどる。そして本書では,このプロセスにおけるコーチングスキル7つ,信頼を築く,パラダイムを疑う,戦略を明確化する,完璧に実行する,効果的なフィードバックを提供する,才能を引き出す,中間層を押し上げる,についても書かれている。
フォードバックに関する章では,人が耳に痛いFBを受けたときの反応モデルSARAHフィードバックモデルが書かれていた。Shock→Anger→Rejection→Acceptance→Humility, Helpという流れで人はFBを受け止めるらしい。自分の反応の仕方を思い返せば,納得の流れである。

◇「部下を伸ばすコーチング―「命令型マネジメント」から「質問型マネジメント」へ」榎本英剛
90年代から,コーチングの普及に取り組む著者。米国で組織論,変革論等を学び,コーチングの資格の1つであるCPPC(Certificated Personal & Professional Coach)を取得している。
本書では,コーチングとは何か,時代の変化によるコーチングの必要性,東洋医学の人間観と照らし合わせながらコーチングを捉える,5つのコアスキル(質問のスキル,傾聴のスキル,直観のスキル,自己管理のスキル,確認のスキル),コーチングを導入することによって生じる個人の働き方の変化,それに続く社風の変化,さらにはそれが売上増への貢献に続くことが紹介されている。

◇「ハッピーになるための恋愛コーチング<」近藤直樹,土井英里佳
恋愛指南本。恋人との関係や夫婦関係が終わりをむかえるときのパターンを提示し,お互いにとって心地よい関係を育むにはどうするかを説く。自分を見つめ,受け入れる,相手と率直に話し合う,そのままの相手を受け入れる,現実と解釈を分ける,今に過去を持ちこまない,のアドバイス的なものが書かれており,一人でできるトレーニング・ワークのやり方も掲載。恋愛関係だけでなく,人付き合い一般に応用可と思う。

◇「恋愛コーチング」平本相武
恋愛指南本。傾聴することや自分の求めるものをはっきりさせる,答えは本人が知っているなど,コーチングの枠組みにおける基本的なスキルや精神を恋愛をする自分や相手へのサポートに応用することと,満足する恋愛関係を保つための工夫やテクニックの紹介で成り立った内容。

◇「元気をつくる「吉本流」コーチング」大谷由里子
吉本興業で横山やすしさんや宮川大助・花子さんらのマネージャーをしていた著者によるコーチング本。マネージャー業での経験や,その後立ち上げた企画会社における社長業での経験をふまえ,書かれている。
大谷さんといると元気になれる,と言われる著者。彼女の本ですら読んでて元気になる!大変なこともたくさんあったとのことだが,それでも物事にプラスの要素を見つけて前へ前へと進んでいく著者はとてもエネルギッシュ。そして率直。相手に合わせて自分の出方を変える柔軟さ,適応力から来るtipsとして書かれている。
彼女の人柄がよく伝わってくる本であった。

◇「メジャー初コーチの「ポジティブ・コーチング」」立花龍司
人を活かすには,ということに関してどう考え,人を活かすために何をしてきたか,していくか,を綴った本。著者は,プロ野球球団やメジャーリーグ球団でコンディショニングトレーナーとして活躍した人で,彼の哲学と経験が書かれている。
著者は,「心が動いた人間は成功する」というのがコーチングの核だと述べる。よって,相手の心を動かすために複数の手を考え,実践する。人間は一人一人違う。だから,その人にカスタマイズした方法でコミュニケーションをとり,トレーニングを行っていく。
著者がこのような結論に至ったのは,日本の野球界における選手の指導方法に疑問を持ったからだった。アメリカやキューバにおける指導方法と全く違っていた。著者が見てきた日本の野球界は,画一的で,選手に無理を強い,それをやるとどうなるのかが明確になっていない練習が横行しており,選手を疲弊させるものだった。でも,アメリカやキューバでは,そもそも野球は遊びでもあり,それぞれが自主的・主体的に練習するのが基本。強くなりたいから,うまくなりたいから,自分で考えて練習に取り組むのだ。

◇「「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック」ジェシー・S・ニーレンバーグ
質の高いコミュニケーションを実現するために知っておくべき人間の性質のこと,言葉のこと,そして具体的なコミュニケーション法が丁寧にわかりやすく書かれている。原著は60年代に出版されているが,今読んでも全く古さを感じない。それだけコミュニケーションにおける普遍的な内容がまとめられている。
言葉は,私たちが伝えたいことの断片しか伝えない。だから,言葉で表現しきれていないことを汲み取り,感じながら相手の意図・思いを理解することが求められる。逆に,自分が言葉で何かを伝えるときにも,相手が自分の思ったとおりに理解してくれることはほぼない。相手には相手の解釈の仕方があるし,そもそも人の話を集中して考えながら聞くことは大変なことだから,そんないつもやってられない。だから,正しく理解してもらうためには相応の工夫をしたほうがよい。
生産的なコミュニケーション,自分も相手も満足するようなコミュニケーションの一歩のために,活用できる内容が満載だ。

74/122 読了

2018/12/31

2018年 納め

流されて過ごすことが多い日々を過ごしているが,「どう生きたいか」という問いは,ことあるごとに主張してくる。フィクションであれ,ノンフィクションであれ,他の人の生き方,人との関わり方を知ることで,この問いに向き合わされることの多い1年だった。
BLとデビルズラインに沼落ちし,人を好きになることとか,人とどういう関係を築くことを望んでいるのかを考えさせられた。能町さんの契約結婚コラム(http://webheibon.jp/pursuit-of-marriage/)とか,アルテイシアさんのJJ入門コラム(https://www.gentosha.jp/series/artesia_jukujo)を読んで,結婚とか,いわゆる,おひとりさまについて考えさせられた。
また,学生生活が終わり,口に糊するために何をするか,少しでも満たされた1日を過ごすためにどうするか,そんなことも考えざるを得ない1年だった。
結局答えらしい答えは出ていないけれど,昨年よりも少しだけ自分の望むことが分かったかもしれない。
来年もまた1歩1歩……

2018/12/23

コーチング関連本を読んでるよ Week 6

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。

◇「9タイプ・コーチング―部下は9つの人格に分けられる」安村明史
エニグラムを使って部下の気質を知り,その気質に応じたコミュニケーションを行うことで,部下を生かし成長させていきましょう!という内容。エニグラムを使うことでどんなメリットがあるかを,体験談を交えて書いている。また,自分がどのタイプかを判断するエニグラムのテストもあり。9タイプ全てについて,その特徴とコミュニケーションのとり方も載っている。
エニグラム,心理学を長年やっていたので存在は知っていたが,著者がいうほど信頼性の高いテストだとはまったく思っていなかった。著者によれば,エニグラムは,古代アフガニスタン王家に端を発し,最近では,9タイプはそれぞれ,脳内の神経伝達物質(ドーパミン,ノルエピネフリン,セロトニン)の活性の高低を反映しているということが分かってきた(そういう研究がある)。また,通常エニアグラムは質問紙法が用いられるが,著者たちは,絵を描かせてその絵からタイプを判断する,投影法の判断法も紹介している。同じタイプの人は,同じ傾向を持つ絵を描くらしい。
質問紙法をどうにも信用できない私としては,投影法による診断を受けたい気分だが。
興味のある人は,著者の会社のホームページへ。質問に答えると,無料で自分がどのタイプか教えてくれます。http://www.enneacoach.com/wp/

◇「カウンセラーのコーチング術」市毛恵子
臨床心理士の著者によるコーチング論。カウンセリングで用いられる考え方も取り入れつつ,クライアントとのコミュニケーション法を述べている。
ところで,日常生活において,コミュニケーションがストレスを生じさせることはけっこう多い。どんなコミュニケーションがストレスになるのか。著者によれば,未完了感の残るコミュニケーションである。自分の投げた言葉を相手に受け取ってもらえない。相手の投げた言葉を受け取れない。会話はよくキャッチボールに例えられるが,キャッチボールがうまくいかないとき,その人の中では未完了感が残り,イライラが募っていく。未完了感のある人がとる行動は,人の基本的な行動パターンであるfight or flight。攻撃的になって怒りっぽくなったり,批判的になったり,相手の話をきかなくなるか,内にこもって口数が減ったり,人との接触を避けたり,他のものに依存したりしていくようになっていく。未完了感を減らすには,しっかり自分の話を受け止めてくれる人が必要なのだ。とはいえ,人の話を聴くのは難しい。なぜなら,人は忙しいから。それに自分が未完了感を抱えていたり,会話において相手より優位な立場に立とうとすると話は聴けなくなる。だからこそ,人の話を聞くことが商売になるということなのだろう……。
その他にもこの本には,タイプA, B, Cパーソナリティに対するコミュニケーション法や,気に食わない相手と関わるにはどうするか,などが記載されている。

◇「クライアント満足を10倍にする カウンセリングとコーチングの合わせ技」倉成央,谷口祥子
臨床心理士とコーチ兼カウンセラーによる共著。カウンセリングとコーチング,重なる部分もあるけれど,その目的は違っている。カウンセリングは,病んでいる状態や落ち込んでいる状態,いわばマイナスの状態を改善してゼロの状態へ引き上げようとするが,コーチングは現在からさらなる成長を求めて,つまり,ゼロからプラスの状態へと引き上げることを目的とする。よって,クライアントの状態に応じて,カウンセリング的手法とコーチング的手法を使い分け,クライアントを効果的に導いていきましょうと説く。
カウンセリングでは,著者が取り組むインナーチェンジングセラピーと愛着カウンセリングが紹介されている。インナーチェンジングセラピーとは,小さい頃に取り入れてしまった思考・感情・行動のパターンを変化させることを目的とする。そのために,そのパターンを取り入れてしまった出来事を掘り起こし,そのとき感じた感情を十分に体験する,ということを行う。このようなプロセスを経て感情が処理されることで,理屈だけで変化させようとするよりも,自然な納得感を伴った変化を生じさせることができるという。愛着カウンセリングでは,理想的な愛着対象から十分に愛情を受けていることを想像させることで自己の安定を図っていくようである。
コーチングについては,それほど目新しい内容は書かれておらず,会話例は単純で,ホントにこんなふうにいくの?……という感じであった。後半は冗長気味。
全体的に誤植が多いのが気になった……

65/122 読了

2018/12/13

コーチング関連本を読んでるよ Week 5

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。

◇「成功者に学ぶ「決断」の技術──夢をかなえる最強のコーチング」 鈴木義幸
人はどのようにして行動することを決めるのか…さまざまな企業のマネージャーにコーチングを行っている著者による,実際のコーチング場面で,クライアントがいかに決断したかを提示した本である。コーチである著者とクライアントによる,え,こんなことも言うの?とも思えるやりとりが載っていて,びっくりしながら読んだ。というのも,これまで読んできた本には,コーチがクライアントに対してあまり厳しいこと・耳が痛くなるようなことを言っていなかったから。なんというか,本気のやりとりを見せてもらったような感じである。
著者は,物事や言葉に付与されている意味が,その人の中で変わったときに人は新たな行動を起こすと考えている。例えば,「部下の話に耳を傾ける」ということに人はどんな意味付けをしているだろうか。「忙しくて時間がないし後回しでよい」と意味づけしている人,「自分の業績につながる」と意味づけしている人,いろいろいるだろう。このとき,前者のように意味づけをしている人は,いくら「部下の話に耳を傾ける」ということが大切だと人から説明されたとしても動かない。動くようになるには,意識的に,それ以上に ”無意識的にも” その人の中で意味付けが変わっていなければいけないのだ。頭ではわかっているけど行動できない,というのは,筆者から言わせれば,無意識においては意味付けが変化していないということである。この,クライアント自身の中にある意味付けを変えるためにも,著者は先に述べたような,本気のやりとりを繰り広げているように思う。

◇「実践・プレッシャー管理のセオリー ビジネスパーソン必修 メンタル・タフネス強化のセルフコーチング術」高杉尚孝
「~でなければならぬ」という思考を,「~であるのが望ましい」+「~でなければならぬ理由はない」という思考に変えていきましょう,ということがひたすら書いてある本。前半では,出来事→解釈→感情→行動の流れを説明していき,後半は,コーチと様々な悩めるクライアントの会話をいくつか取り上げ,どんな「ねばならぬ」思考をしていて,それをどう「~が望ましい」にしていくかのプロセスが描かれる。
著者は,出来事の受け取り方・解釈の仕方を変えれば,そこで生じる感情も変わり,その結果行動も変わり,パフォーマンスが向上すると考えている。「ねばならぬ」ことなどこの世にはなく,大抵はその人が「ねばならぬ」と思い込んでいるだけ……。論理的に考えるとそうであることが納得できるでしょうというスタンスだ。そして,「ねばならぬ」思考は,モチベーションを上げるとも限らず,プレッシャー等からむしろパフォーマンスを下げることがあるという。だから,「ねばならぬ」という絶対要求ではなく,「望ましい」という願望を!と説くのである。
ま,それは確かにそうなのだけれども……なんだろうね,この琴線に触れない感……
とにかく,理を全面に出している本です。

◇「本番に強い子に育てるコーチング---個性を活かし、集中力と潜在力をフルに引きだす指導法とは」児玉光雄
試合やテストというのは誰でも緊張するもの。そんなとき,いつも通り,あるいはいつも以上の力を発揮することのできる強さは,どうやったら身につけていけるのか…そして,親はそんな子にするためにどんなサポートをしていったらいいのか…それについていくつものtipsが載っている。あまり体系的には書かれてはいなくて,効果のあるものを集めてまとめた,という感じである。著者はスポーツ心理学を専門にしている方。ホンマでっかTVにも出演経験があるらしい。
印象的だったことをいくつか取り上げる。1つ目は正しい目標の立て方に関して。目標を立てることが自己成長において重要なことは言わずもがなだが,じゃあどうやって目標を立てるの?というと,さまざまな意見・方法が出てくる。著者は,とある研究を引用して「10%増しの目標,あるいは6割の確率で達成できる目標」が正しい目標であり,やる気を最大限に引き上げるものだとしている。なるほど,達成できるかもしれないし,達成できないかもしれない,というギリギリのラインのところで設定せよということなのだろう。
続いて,自己イメージの重要性。自己イメージによって人の行動は変わる,端的に言えば,できないと思っていればできないし,できると思っていればできるのである。このことに関して,英単語の試験成績が悪く,苦手意識のあった子に「英単語を記憶することを私は好きだ」と自己暗示をさせることで自己イメージを変化させ,試験成績が上がった例を紹介している。
また,努力は100%自分でコントロールできるが,結果はコントロールできないということ。だから,結果に左右されてはいけないし,自分でコントロールできないことには反応しないようにすること。ニーバーの祈りを思い出した。「変えられるものを変えることができる勇気を,変えられないものを受け入れる落ち着きを」…。つまりは努力することそれ自体にフォーカスせよということだ。
最後に,著者が開発した集中力を高めるライン追跡トレーニングを紹介。写真のラインを,目だけで右から左に追跡するというものである。週3-4回のペースでトレーニングすることで集中力が向上するらしい!

◇「キリカエ力は、指導力―常識も理屈も吹っ飛ぶコーチング」宿沢広朗,山口良治,山田久志,玉木正之,永井洋一,平尾誠二
スポーツ界でコーチをしてきた/スポーツライターをしている著者たちが,自信のコーチ論,経験について語っている本。内容も,文章が醸し出す雰囲気もそれぞれ違っていて,興味が分かれるかもしれない。昭和~の指導方法の変遷について触れ,今どんな指導が求められているかを述べている著者もいる。山口さんの伏見工業の話は,以前別の本
(アスリート・コーチングBOOK―日本一の指導者に聞いたコーチング術)で読んだことがあるが,相変わらずほろっとくるような内容だった。この方,感情に訴える文章を書く/話すのがうまいな…
個人的には,平尾さんの書いていた「コーチングで一番重要なことは何かというと,その選手がいかに前向きに取り組んでいけるか,意欲をどうつけてやるかなど,メンタルの部分にかかわってくると思います」が最も共感したところ。英語指導も同じこと。基本的に,やる人はほっといてもやるのだ。自分でどんどん調べて学習し,聞いてくることもはっきりしている。方法論など巷にあふれているのだから。だったらそういう人をいかに「やる,やりたい」方向に持っていくか,そこに注力すべき。

◇「コーチングの技術―組織が変わり成果が変わるコーチングとは?」ヒューマンバリュー
コーチングの世界的権威と言われているティモシー・ゴールウェイの理論を紹介しつつ,コーチングの歴史的背景,哲学,コーチに求められるスキルやコーチングプロセスが載っている。ティモシー・ゴールウェイに関しては,他の著書で名前とちょっとしたエピソードが載っていたので,なんとなく知ってはいたが,この本で彼がやっていたことの理解が少し進んだ。
ティモシー・ゴールウェイはテニスコーチで,自身の経験から,セルフ1とセルフ2に関する理論を提唱した。セルフ1はいわば意識的な監視・評価・命令さんで,セルフ2は非意識の潜在能力発揮さんである。私達は何かをするとき,たいていセルフ1が,評価や命令をそして干渉する。また,低い自己イメージを作り上げてしまうのもセルフ1。それによってセルフ2は自由に活躍できなくなってしまうのだ。彼は,最高のパフォーマンスが発揮されるのは,セルフ1が静かになってセルフ2が自由に力を発揮できるときだとわかった。それを生じさせるのが,「変数に意識を向けること」とのこと。つまり,生じている事象をありのままに知覚・認識できるように努めることである。そして,コーチはそのための手助けをクライアントにするわけである。
彼はまた,仕事のパフォーマンス向上のためには…ということで,パフォーマンスを高めようとするのではなく,学習と喜びを高めることで,結果的にパフォーマンスが上がっていくということを述べている。

◇「セルフ・コーチング入門<第2版>」本間正人,松瀬理保
タイトルどおり,初めてセルフ・コーチングするよ!って人にやさしい本。セルフ・コーチングと,コーチを雇うことそれぞれのメリット・デメリットや,セルフ・コーチングの仕方,ケーススタディ等が紹介されている。ケーススタディは,芸能人の名前をもじった人を登場させ,彼・彼女が仕事で今抱えている問題についてセルフ・コーチングする様子がひとり語りで語られている。しかも,あるあるな内容。思考の展開の仕方が把握できるから,自分で実際にやってみて,これでいいのかな?と思ったときの確認にも使える。
成長につながる行動を妨げる,5つの思考の罠についても紹介されている。どうして私ばかり…!に代表される「なぜなぜ回路」,愚痴の「ぐちぐち回路」,○○はどうなるんだろう…に代表される「心配回路」,きっと○○なんだろう…の「憶測回路」,思考があちこちに飛ぶ「散漫回路」である。これらの回路が自分の中で発生していることに気づいたら,すぐそこから離れることをおすすめする。

◇「イチロー選手の言葉に学ぶ セルフ・コーチング」庵里直見,鈴木信市
目的思考型心理学(初めて聞いた名称だが)を実践する著者の庵里さんによれば,イチローの言葉は,目的思考型心理学に即しているらしい。そこで,イチローの言葉や行動を紹介しながら目的思考型心理学のコミュニケーションを紹介していく。そして,そのコミュニケーションが,まさにセルフ・コーチングになるというわけだ。
そもそも,目的思考型心理学とは何なのか?著者によれば,「まず,手に入れたい結果を強くイメージします。そして,自分の長所をどう伸ばすかに集中する。言わばその相乗効果によって物事を成し遂げようとするのです。」とのこと。カウンセリング等でよく見られる,原因究明型のアプローチはとらない。
この本にはイチローの言葉がいくつも出てくるが,いちばん驚愕したのは,イチローが小学生のときに書いたという将来の夢に関する作文。具体的かつ詳細に書かれている。客観的な自己評価もしているし,根拠付も十分…なんだってあんなものを小学生で書けるのか…。

◇「コーチングが人を活かす」鈴木義幸
以前読んだ「図解コーチングスキル」とほぼ同じ内容。章立て(相手の中から答えを引き出す,安心感と自信を与える,未来への夢を抱かせる,新しい視点を与える,自発的な行動を促す)はコーチングの基本指針になっており,全部で50個のコミュニケーション法が載っている。箇条書きだから気軽に読める。著者の実体験も交えながらでわかりやすい。
50個の中に,「価値を見つける」という項がある。どの行動をしているとき,あるいはどの状態にいるとき,いちばん生き生きしているのか?という問いのもと,複数の動詞が並ぶ(探索する,輝いている,触れ合う,奉仕する,勝つ,達成する,説得する,つながっている,など)。コーチはクライアントが重きを置いている価値を知っておくことで,適切なアプローチができる。その価値をうまく使って行動を促せるからだ。また,コーチ自身にとっても,自分が重要視している価値を知っておくことは,自分を知る・自己コントロールするうえで役に立つだろう。さて,私は何に価値を置いているのだろうか?

◇「コーチングのプロが教える心を動かすリーダーシップ」鈴木義幸
またまた鈴木さんの本。今回のは,会社員から社長になったある男性を主人公とした物語調になっている。もともとは,銀行に勤務していた主人公。そんな主人公のもとに突然,父親が倒れたとの知らせが入り,父の経営していた会社を継ぐことを決意する。年商100億円,1000人の従業員を抱える企業である。しかし,500円の負債もあった…。父の会社に入社後1年間の猶予期間を経て,同会社の社長となるが…。物語には,コーチが主人公にどのようにコーチングを行い,コーチングを受けた主人公はどういう行動に出て,どう会社を変えていくか,が描かれる。ちなみに,この物語は,主人公の名前以外はすべて実話を元にしており,鈴木さんがあるクライアントと歩んだ3年半を描いている。
個人的にはすごく面白かった。最初は経営者の自覚もないまま義務感・なんとなく感の漂う経営者だった主人公が,「自分はどうしたいのか?」を何度も考え,「リーダーになること」を決め,行動を起こしていく。その過程で発生するたくさんの問題(主に社内の人間関係)にも懸命に対処し,自覚と責任のある経営者になっていく…。その様子が生き生きと描かれていた。
鈴木さんは,”人はリーダーに「なって」いくんだな”と言っている。”もちろん先天的にリーダーとして資質が高い人もいるでしょう。しかし,リーダーシップは後天的にも,十分獲得できると確信するようになりました”と述べている。

◇「カルロス・ゴーン流 リーダーシップ・コーチングのスキル」安部哲也,岸英光
最近話題のカルロス・ゴーン氏。著者によれば,彼のリーダーシップは,経営層→全社へのトップダウン型と,現場→経営層へのボトムアップ型をうまく融合させたものらしい。「リーダーが強力なリーダーシップを発揮して,日産復活というビジョンの実現に向けてすべてのメンバーを率いていく。と同時に,コーチング的な手法を用いて,社員とのコミュニケーションを徹底的に重視し,メンバーの能力を最大限,導き出していく。」とのことだ。ゴーン氏が実際にやったこと,ゴーン氏の手法をまとめている。コーチングというよりはマネジメントの本に近い。
ゴーン氏についても,日産のV字回復についてもほとんど知識がない状態で読んだので,へ~と感じるところが多かった。ゴーン氏の,多様性を活かす姿勢や,他人にフィードバックを求めそれを活かす姿勢,アンガーコントロールが印象的だった。

◇「決定版 部下を育てるコーチング 」菅原裕子
菅原さんの本も,もう何冊目になるだろうか。子育てコーチングに始まり,組織におけるコーチング論は2冊めかな。上司の仕事は,心理的報酬を得られる「場づくり」とする著者。仕事への情熱は,そこに参加しているという実感が持てることで高まるとし,部下の話の傾聴(部下の安心感につながる),部下を信頼して多くを求めること,良いときも悪いときもフィードバックすること,で「場」をつくるようアドバイスする。
また,ファシリテーターを置いた会議についてもページを割き,事前準備をしっかりした,目的のある,ブレない,結果の出る会議の仕方についても説明している。
著者は,「コーチはただ相手の考えを深めるために,質問する役割を担っていると考えましょう」という。私たちが普段何かを伝えようとするとき,言葉ですべてを言い表すことはなかなかできず,無意識のうちにかなり省略し,一般化してしゃべっている。つまり,私たちは「思考の概略」しか話していないのだ。だから「その概略が何を意味しているのかを質問することで,相手の無意識にアクセスし,より多くの具体的な情報を引き出すことができる」と言う。そして,省略している側も,意識的に省略しているわけではないので,質問されて答えているうちに,自分が何を考え,何を問題とし,何が解決策かに気づくことができるとしている。

62/122 読了

2018/12/04

コーチング関連本を読んでるよ Week 4

コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。

◇「やってみよう!コーチング―8つのスキルで子どもの意欲を引き出す」石川尚子
著者が高校生に対して行った,高校生向けのキャリア相談の事例がたくさん盛り込まれた内容。傾聴,承認,質問,Iメッセージ,リフレーミング,フューチャーペーシング等のコーチングのスキルが,事例を交えながら生き生きと紹介されている。
「相手の可能性を信じる」。このスタンス・あり方を著者は実践しているのが伝わってくる。だからこそ,高校生は著者に対して心を開き始めるし,何かをやろうという気になれる,頑張れる。信じてくれる人がいるということは,どれだけ心強いことだろう。私の好きなアニメ「ユーリ!!! on ICE」の7話はまさにそういうことなのだよ。極度のプレッシャーに潰されそうな勇利くんがコーチのヴィクトルに泣きながら訴える「僕が勝つって僕より信じてよ。黙ってていいから離れずにそばにいてよ」。当時の私の気持ちと相まって,初めてこのシーンを観たときからずっとずっと神セリフだと思っていたが,コーチ,教育者はこの言葉を真摯に受け止め,「信じる」ことを実践していくことが求められると思う。

◇「自分を変える習慣力 (Business Life 1)」三浦将
良い習慣を身につけることから自己変革を始めよう,ということで,習慣を身につけるためのtipsが丁寧にわかりやすく書かれている。企業の人材育成や組織開発,「習慣力」を身につけてもらうためのコーチング等を行っている著者による本。心理学関連の知見も盛り込んで理論にも触れているが,あくまでも実践を重視する三浦さん。知らない→知っているへ。知っている→できるへ。できる→やっているへ。習慣とは,それをすることが当然だと自動化されている状態,つまり,やっているの状態である。そもそも習慣を身につけることはそう簡単ではないことを主張しつつ,新しい習慣を身につけるための,取り組みやすいほんとに小さな第一歩を教えてくれる。
この本を読んでいて,個人的に身につけたい習慣が出てきて取り組み始めた。亀の歩みでも日々実践あるのみ。

◇「相手を変える習慣力 (BusinessLife 6)」三浦将
今回は,「相手を変える」ことに目的が置かれている。先の著書はセルフコーチング色が強かったのに対して,今回のは相手へのコーチング色が強い。といっても,承認,傾聴といった,コーチングの超基本事項を丁寧に話すことをメインとしており,そういうことが習慣になっている自分になること,そしてその自分と接するから相手も変化していく,という意味で「相手を変える」と言っている。決して強制的に相手を変えることをするわけではない。
「相手へのレッテル貼り」についてが印象に残った。人はついつい相手のことを勝手に解釈してしまう。だから「相手の現在の状態と相手の本質を切り離す」。また,相手がいることを想定して会話を再現し,そのあと,座る位置を変えるなどして相手の位置に身をおき,先程の言葉を浴びせられたときの感情や浴びせている自分がどう見えるかを観察する。そういうのを通して相手への思い込みを減らしていく。これもまた積み重ねあるのみだな…。

◇「才能スイッチ」三浦将
潜在意識を活かすためにリフレーミングを行うこと(認知のゆがみを修正していくこと),さらには創造性を生むための手法や高パフォーマンスの組織をいかに作っていくか等について書かれている。コーチングの基本姿勢ほか,著者の考え方のベースになっているアドラー心理学の内容も見られる。
潜在意識は,著者によれば,顕在意識を凌駕する力がある。そして,潜在意識の最大の欲求は「安心安全」。安心安全を脅かされたくないがゆえ,潜在意識は現状を変えることや変化することを嫌うという。つまり、潜在意識が安心安全を感じている状態を維持したまま気づきを起こしたり,行動を変えていかなければ,潜在意識の抵抗に会い,骨折り損になるうえ,劣等感等のネガティブ感情が増す結果となる。
ちなみに,潜在意識が危険を感じる状態とは,過度なストレスやプレッシャーのある状態・環境,悲観的になっている状態,勇気がくじかれている状態とのこと。自身ではリフレーミングによって,対人ではそういう状態にさせないような接し方をすることで潜在意識は守れる。 

◇「コーチングのプロが教える 「できる自分」を呼び覚ます一番シンプルな方法」三浦将
今回のは,自己肯定感に関する内容。日本人の自己肯定感の低さはよく言われていることだが,著者は,自己肯定感は元々どんな人にも十分に備わっているというスタンスをとる。それが生きていく中で,教育や文化などの環境要因によって削られていく。「~でなければならない」という思い込みは,自己肯定感を低くする大きな要因になるとのこと。それがその人を苦しめる。ということで,自分の中の思い込みをあぶり出し,リフレーミングし,リフレーミング後の行動を習慣化していくことで自己肯定感を徐々に高めていきましょう,と提案する。これまでの著者の本に書かれていたことの核となることを抽出し,それらにさらなる説明と新たな行動提案を加えた内容だった。行動を起こす前のマインドの問題を詳しく扱っているので,個人的にはこれまでに読んだ4冊の中でいちばんオススメ。
本書には自己肯定感の低い人の7つの特徴がまとまっているのだけど,身に覚えがありすぎてヒィィ……となったよ。ま,でもこれから変わっていけばいいのだしね。

◇「チャイルド・スタディ・コーチング―成績向上のための新しい秘密」ペガサス・プランニング
パソコン学習るコーチング兼学習のさせ方本。その子の習熟度に合った学習を自主的にさせるためにはどうすればいいか,が著者たちの経験に基づいて書かれている。
著者が大事にするのは,問題を解いたりノートにまとめたりするアウトプット学習である。分からない問題が出てきたら,分かるところまで戻って問題を解き理解していく。ノートに書くこと自体が学習になり,それを使って復習させる。
また,著者が塾のロールモデルとした松下村塾についてもページが裂かれている。松下村塾では塾生一人一人に合った臨機応変なものであり,内容や時間は塾生主体。先入観を捨て,塾生と平等な立場で接する,褒め上手でありつつ叱ることも徹底してなされる,塾生同士を競わせる,というのも松下村塾の特徴とのこと。

◇「対人援助のためのコーチング―利用者の自己決定とやる気をサポート」諏訪茂樹
医療・福祉現場で働く人をターゲット読者としたコーチング本。教科書・マニュアル的な要素が強い。事例もやや紋切り型感がある。著者は,開かれた質問(yes, noで答えるタイプではない質問)こそがコーチングの最も大切なことという。
プロセスレコードの手法(コーチングで行った会話を書き出し,複数人でその会話を振り返る)は自身のコーチングの振り返りや改善に使えると思った。

◇「コーチングの技術」菅原裕子
子育てコーチング本を書いている著者による,組織で行うコーチングに関する本。菅原さんの子育て本はこれまでに3冊読んだが,対大人向けコーチングということで趣は異なるものの,こちらもわかりやすく書かれている。
相手の話を,相手の意図を組んでそれを殺さないようにしながら聞くことは本当に難しい。相手の答えを聞く前に話し始めたり,意見を押し付けたりしてしまうこともしばしば。筆者の言葉を借りれば,聞くことの「待つ態勢」から「攻め態勢」になってしまうのだ。この本では,親子の会話を例にとりあげてさまざまな「攻め」パターンの反応を提示している。質問型・脅迫型・非難型・否定型・詮索型・ごまかし型・肯定型・説教型・命令型・忠告型・激励型…。私もついついやってるよなと身につまされる。そして,自分が誰かからそういう反応をされたときのことを思い出して,あぁ確かにすっきりしない気分になるよな…と思う。著者は,コミュニケーションの本来の目的は「相互理解」だという。そして,どういう反応・質問をするのが「相互理解」を促すのかを教えてくれる。

◇「怒ってばかりの子育てが変わるコーチング」最上輝未子
コーチングを取り入れた子育てで,イライラから抜け出そう!という,ママ向けの子育てコーチング本。著者はプロコーチである。
この本では,アサーティブコミュニケーションにも触れている。著者によれば,アサーティブコミュニケーションとは,「相手の権利を侵害することなく,自分はどうしたいのか
,何が必要なのか,そしてどう感じているのかを,相手に対して,誠実に,率直に,対等に,自信をもって伝えることのできる,コミュニケーション方と方法論のこと」。「子育て時には,親が自分の感情を整理して,伝えたいことを率直に,子ども対等な関係で伝える必要がある」。そのためには,事実と感情を分けること,特に,自分の一次感情(その出来事があった直後に沸き起こってきた感情)を的確に掴んでそれを率直に伝えることを勧めている。
アサーティブコミュニケーションは,何も子育て場面に限ったことではないよなと思う。表面的ではない人間関係を築きたいなら,対人全般で有効だろう。ただ経験上,一次感情は掴むのも,それを人に伝えるのもどれだけの勇気がいることか…,と最近思っている。

◇「コーチングのプロが教える質問の技術」 齋藤 淳子
コーチがクライアントに適切な質問を投げかけることは,コーチングのプロセスにおいて軽んじてはいけないことの一つである。クライアントは,その質問によって考えることをし始め,それは次の行動へとつながっていくからだ。そういうわけでこの本は,コーチングにおける”質問”をメインテーマとし,質問の種類や質問の仕方などを会話例を紹介しながらまとめている。
質問に関していろいろ書いてあるが,つまるところ,”相手のことを知ろう”という気持ちと”相手は答えを見つけられる/考えられる”と思う気持ちを根っこに置き,そこから放たれた質問が望ましい質問と解釈できる。

◇「チームリーダーのコーチング 基本とコツ」本間正人
以前読んだ,「図解 コーチングの「基本」が身につく本」とほぼ等しい内容。組織におけるコーチング本。端的にまとまっていてわかりやすい。
本間さんの本は,GROWモデルが登場する。GROWモデルは,コーチングステップを表している。クライアントはコーチングプロセスにおいて,G(goal)を明確にし,R(reality)を把握する。そしてGを達成するための(resource)を見つけ,O(options)を考える。そして,W(will)を確認しつつ実行へ移す,という流れである。ちなみに,選択肢を考えるときには,過去で1番上手くいった方法や,まだ試したことのないやり方,何かと何かの組み合わせ,逆に考えたらどうなるか……,こんなことはありえない!という極論,最もオーソドックスな方法とは……といったことを考えてみるのも手のようだ。コーチは,それぞれのプロセスにおいてクライアントとコミュニケーションをとり,”行動させる”。GROWモデルは,もちろんセルフコーチングでも活用可である。

◇「<【図解と実例】「初歩」からわかる!コーチング」本間正人
先に読んだ,「チームリーダーのコーチング 基本とコツ」と「図解 コーチングの「基本」が身につく本」とほぼ等しい内容。
この本に書かれていたほめると叱るについて少し取り上げると,著者によれば,ほめる=「事実に基づいて,本当のことを伝えること」で,叱る=「然るべきビジョンを示す」とのことである。ほめるとおだてるは違う。あくまでも事実を伝えるのが褒めの基本だそうだ。ということは,相手のことをよくよく観察し,相手の行動をやって当然,出来て当然というふうに考えないように心がけなければ。自分にとって出来ることだとなかなか難しいことではあるが。そして,叱ると怒るも似ているようで異なる。怒るのは感情的な行為であり,相手の行動を止めてしまうらしい。だから,ダメ出しではなく,うまくいっている状況が頭の中に描かれるように伝える。これが叱ることとのこと。ただし,フォローは忘れずにとな……

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