昨年11月,ダイエットを始めた。ダイエット5ヶ月目の現在までに,元の体重から約10kg減った。あと数キロ減らしたい兼リバウンドしたくないとの理由から,今も継続中である。小学生のころからぽっちゃりだった(というか,体が縦にも横にも平均サイズより大きかった)私は,10代の頃から何度もダイエットしてきたが,減った体重の量,減るペース,やり方のどれをとっても今回のはこれまでで最も成功したダイエットと言える。
ダイエットを始めるきっかけはだいたい突然やってくる。これまでのダイエット経験を振り返ると,きっかけ第1位は,「太った」とか,「太っている」といった類の人からの突然の指摘である。そもそも私は体重を測るのが昔から好きじゃない。太っていると分かっているのに,何が楽しくてわざわざそれを数字で突きつけられなければならないのか。ということで,健康診断でもない限り,私が自分の体重を知ることはほとんどない。ちなみに,ここ数年の健康診断で知った体重は,嬉しいことにそれほどショックを受けるようなものではなかった。痩せてはいないがとりあえず許容範囲でまあいいか,となっていた。しかし,健康診断なんてそう頻繁にあるものではない。だから,健康診断と健康診断の間の期間は,まさに体重が好き放題に動いているということになる。今回のダイエットは,まさにこの期間に友人から「最近太ったよ」と指摘されたことに始まった。そう指摘されたものの,私自身は太ったという自覚が全くなかった。週1程度で近所のスポーツセンターで運動していたし,暴飲暴食をしているつもりもなかった。そして―これがおそらく自覚できなかった最たる理由だが―体重はある日突然どっさり増えるのではなく,徐々に増えていくのである。毎日自分の顔や体を鏡でさくっと見ているだけの私は,その日々の脂肪の積み重ねに気づけなかった。体重計を使わずしてどうしたら自分の体重を正確に把握することができようか…。結局友人に促され,嫌々体重計にのったところ,自分が想定していた体重よりも6kgも増えていた。それが昨年11月。これはホントに一大事であった。
ダイエットを始めた11月から現在まで,減量のための取り組みはほとんど変わっていない。それは,食事,運動,入浴,体重計測である。まず食事については,野菜をなるべく多く摂るようにし,1日に食べる食事の総量を減らした。ごはんを少なめにするとか,間食しないとか,チョコしばらく我慢とか,その程度である。また,食べ過ぎが気になった時はその後数回の食事量をさらに調整し,相殺できるようにした。続いて運動。これはダイエットを始める前から大きく変わっていない。週に1~2回近所のスポーツセンターに行って,脚まわりとお腹まわりと背中まわりの筋肉を鍛え,その後30分程度走る,というものだ。そして今回最も効果があったように感じられるのが入浴である。私は実家暮らしをやめてから,湯船には浸からず毎日シャワーで済ませていた。でも友人からのアドバイスに従い,毎日30分くらい湯船につかった。そうすると,体力を使うと同時に,体がとてもあたたまるようになった。おそらく代謝もよくなっていったのだと思う。そして最後は毎日の体重計測。一度体重を測ってしまうと,翌日の体重計測は全然苦ではなくなるものである。ということで,毎日体重を測っては記録している。太った,痩せたの一喜一憂は多少あるが,体重を測ることで,自分で自分を管理しなくてはいけないことを思い知らされる。
これらを続けていった結果,最初の数週間で3kgくらい落ち,その後はペースダウンして少しずつ減っていき,若干の停滞期を経て,今に至る。そう,ダイエットを始めると最初はけっこうハイペースで体重が落ちるのだが,あるとき落ちなくなることがある。今回もだし,これまでのダイエット時にもそうだった。なぜそうなるのかは分からないが,その停滞期を突破するとまた少しずつ落ちるようになる。自分の体重の推移を見る限り,今は停滞期突破後ではないかと思う。
痩せた自分を感じられることはいつだって嬉しい。自分のがんばりが報われた!という嬉しさと,私前よりキレイになった!という嬉しさがある。「太っていても私はキレイ」とは思えない人なのだ。さらに体が軽くなったことで若干動きが機敏になったし,脚まわりやお腹まわりにあった本来なくてもよい脂肪が邪魔をしなくなったことで,歩き方も変わった。いいことづくめだ。しかしここで気を抜くわけにはいかない。痩せた喜びを感じ続けられるか,はたまた「太った」とまた人から指摘されるかどうかは,私の自己管理能力にかかっている。