コーチング関連本,122冊読了しよう企画をやっております。
◇「図解コーチングスキル」鈴木義幸
実際のコーチング場面で行われている手法の紹介本。筆者はコーチングを,「相手を育て,目標達成に導くためのコミュニケーションの技術」と言っている。部下が目標を達成しない,部下がいつも不平や不満ばかりいってくる,自分のグループの雰囲気が悪いなど,職場の部下のこんなことに困っている,というシチュエーションのもと,それに効く手法を41個提示しそれぞれ見開き1ページで簡潔に説明している。イラストもシンプル,で色もそれほど使っていないため,読みやすく理解しやすい。とはいえ,体系だって書かれていないので,バラバラした感は否めない。
手法を読んでて感じたのは,相手に負荷がかからないコミュニケーションを提唱しているということ。例えば,なぜは問わずに何を問うこと。なぜは責任追求の響きがあるため,言われた方は防御に走ってしまう。何を問えば客観的に問題を捉えることが可能となる。例えば,相手がすぐに答えられる質問から始めること。会社をどうしていきたいと思っているのか,どういうビジョンを持っているのか,というのは,漠然としていて答えにくい。だから,お昼何食べた?などの答えやすい質問からスタートする。
◇「図解 コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく<」伊藤守,鈴木義幸
コーチングの世界でも,”人のタイプ分け”があるようだ。他者とのコミュニケーションスタイルによって4タイプ(コントローラー・プロモーター・サポーター・アナライザー)に分かれるらしい。この本には,タイプ判断の仕方,タイプごとの特徴,タイプ別のコミュニケーションのとり方が載っている。
タイプを知るためには,いくつかの質問に答える必要がある。この本に載っているのは,簡易版のテスト。20問の質問に答え,その質問の答えを得点化し,その得点をもとに回答者がどのタイプかが決まる。早速やってみたところ,私はサポーターとアナライザーの得点が,コントローラーとプロモーターの得点に比べて高い傾向にあった。それぞれの特徴を自分に照らし合わせてみると,あぁ,そういうとこあるわーもありつつ,私こんなだっけ?というところもありで,正直あまり釈然としていない。しかも,この本にも書いてあるが,たいていの人は2つくらい強い要素が出てくるらしい。ちなみに私が得点の高かったサポーターとアナライザーは,記載の4象限にマッピングされた図によればそれぞれ,感情表出高い×自己主張弱い,と 感情表出弱い×自己主張弱い だったのだが,感情表出に関してはどっちやねんという感じ。とりあえず自己主張が弱いということは分かったが…。
質問からのタイプ分けはいまいち腑に落ちなかったものの,それぞれのタイプにどういうコミュニケーションをとると効果的か,についての内容は面白かった。重要なことは,同じ内容を伝えるにも伝え方は一つではないということではないか。相手が何を好み何に価値を置いているかを考慮し(この本でいうところのタイプともいえるが),それらを利用しながらコミュニケーションをとる。そうすることで無駄な勘違いや摩擦,ストレスが減っていくことだろう。
とはいえ,相手を知るということが一番難しいんだよな…
◇「図解 他人を動かすのが上手な人の「心理術」―明日からすぐに、そしてずっと役に立つ!」伊東明
コミュニケーションにおいて主導権を握り,自分の意図したように相手に”快く”動いてもらうためのテクニックが載っている。具体的には,質問の仕方や,お願いの仕方,自分の話の聞かせ方などが,例を伴って書かれている。
これらのテクニック,書かれている理屈は比較的理解しやすいように思う。が,実際にやるとなるとけっこうハードルが高い,というより一朝一夕でマスター!というものではない。その差をガツンと感じさせる。
この手のコミュニケーションを成功させるには,そもそも人を意図的に動かすことに対して心理的抵抗があっては難しい。そして,自分が相手に求めていることをはっきりさせること。さらには,相手の人となりを踏まえつつ,実際に相手との会話を繰り広げる前に,自分の頭の中で会話の全体像をデザインし,かつシミュレーションしておかないと,運任せの結果にしかならないだろう。
◇「図解!成功する人の「心と脳の習慣術」超実践セルフコーチングで生まれ変わる!」辻秀一
スポーツ心理学をベースに,”揺らがず・とらわれず”状態の心を保つためにはどうしたらいいかを示している。人の心は,環境・経験・他人によってさまざまな影響を受ける。自分がどんなときにどんな影響をそれらから受けるかを把握し,自分の発する言葉,態度,表情,思考に注意を払って生活していきましょう,ってことが概要で,与えるをする,チャレンジする,リスペクトする,応援する,根拠なく自分を信じる,今に焦点を当てる,といった推奨行動も書かれている。本で知識を得て,実践して,シェアすることで身につけていきましょう,と言っている。
印象に残った内容は2つ。1つは,チャレンジ精神とは,一生懸命やることではなく,自分の居心地のよい事と違ったことを,ちょっとの勇気を持って考えたり,行動したりすること,ということ。もう1つは,(結果や根拠に関係なく)まずは「信じる」と自分で決める ということ。
4/122 読了
2018/11/06
2018/05/26
漫画記 花田陵「デビルズライン」
「デビルズライン」がめっちゃ面白い。ここ数ヶ月,はまってます。もうこの漫画は,何度も読み返したい漫画ランキング(私基準)トップ3に入る。なぜなら,読み返すたびに感情が動くし,何かしら発見やら思うところが出てくるから…。読み応え大の漫画です。既刊は現在11巻,雑誌はモーニング・ツーで連載中。続きがめちゃくちゃ楽しみだー!
私は漫画が好きでよく読んでいるのだが,好きになる漫画に傾向があることが分かってきた。ざっくり分けると2つ。からっと笑える恋愛漫画と,人間関係,人の気持ち,感情についてどこまでも考えさせられる漫画である。「デビルズライン」は,完全に後者。ストーリーに深みがあると思う。世の中で常識とされていることに「そうなの?」って問いかけてくるような感覚。最初の1話はけっこうなスピード感と衝撃を伴って話が展開し,その後数話は,主人公とヒロインの恋愛話が進んでいくのかなーと思いつつ読んでいると,登場人物がどんどん増えてきて,しかもその登場人物たちはそれぞれの背景のもと,社会を変えようと行動を起こし,人との関係をそれぞれのやり方で築いていこうとする…。割り切れるような答えじみたものはなく,複雑に話が進んでいきます。それに登場人物たちの心情描写がとても丁寧(個人的にはココ重要!)。彼・彼女たちが,今何を考えていてどういう気持ちでいるのかがリアルに伝わってくる。それは,それぞれが発する言葉(登場人物同士での会話もそうだし,それぞれのモノローグもそう)からはもちろんだし,表情からも伝わってくる。作者の花田さん,切ない気持ちを抱える男性の表情を描く天才なんじゃなかろうか…。けっこう多い主要メンバーのキャラ設定,作り込まれていると思います。
好きな漫画には好きなキャラが必ず存在するよね!ということで,「デビルズライン」に関しては,私は,主人公の安斎さんがとても好きです。彼は少し不器用ですが,本質的にはまっすぐで優しい。それに外見もイケメンですし…。それに設定上,電柱から電柱へ跳べるのですが,それもかっこよくないですか!
興味を持った方!ぜひぜひ試し読みを。講談社の公式サイトで3話分読むことができるほか,http://morning.moae.jp/lineup/151 LINEマンガでも公開中。こちらは,1話を2つに分けて公開しているので,17話分無料で読めます。https://manga.line.me/product/periodic?id=0000auem
ちなみに現在,アニメも放送中。http://devilsline.jp/ アニメも面白いし,主要人物の声がキャラと合っていていいですね!個人的には,李さんの声(CV:木村良平さん)がとても好きだ…。でも,原作よりも話の進み方が早く,はしょっている場面も多いので,個人的には漫画を読んでいただきたい!
私は漫画が好きでよく読んでいるのだが,好きになる漫画に傾向があることが分かってきた。ざっくり分けると2つ。からっと笑える恋愛漫画と,人間関係,人の気持ち,感情についてどこまでも考えさせられる漫画である。「デビルズライン」は,完全に後者。ストーリーに深みがあると思う。世の中で常識とされていることに「そうなの?」って問いかけてくるような感覚。最初の1話はけっこうなスピード感と衝撃を伴って話が展開し,その後数話は,主人公とヒロインの恋愛話が進んでいくのかなーと思いつつ読んでいると,登場人物がどんどん増えてきて,しかもその登場人物たちはそれぞれの背景のもと,社会を変えようと行動を起こし,人との関係をそれぞれのやり方で築いていこうとする…。割り切れるような答えじみたものはなく,複雑に話が進んでいきます。それに登場人物たちの心情描写がとても丁寧(個人的にはココ重要!)。彼・彼女たちが,今何を考えていてどういう気持ちでいるのかがリアルに伝わってくる。それは,それぞれが発する言葉(登場人物同士での会話もそうだし,それぞれのモノローグもそう)からはもちろんだし,表情からも伝わってくる。作者の花田さん,切ない気持ちを抱える男性の表情を描く天才なんじゃなかろうか…。けっこう多い主要メンバーのキャラ設定,作り込まれていると思います。
好きな漫画には好きなキャラが必ず存在するよね!ということで,「デビルズライン」に関しては,私は,主人公の安斎さんがとても好きです。彼は少し不器用ですが,本質的にはまっすぐで優しい。それに外見もイケメンですし…。それに設定上,電柱から電柱へ跳べるのですが,それもかっこよくないですか!
以前いつかの書店特典ペーパーでもフワッとやったのですけど、髪を耳にかける安斎 pic.twitter.com/Kk6ZUT62KN— 花田陵 (@owsshanada) 2016年12月24日
興味を持った方!ぜひぜひ試し読みを。講談社の公式サイトで3話分読むことができるほか,http://morning.moae.jp/lineup/151 LINEマンガでも公開中。こちらは,1話を2つに分けて公開しているので,17話分無料で読めます。https://manga.line.me/product/periodic?id=0000auem
ちなみに現在,アニメも放送中。http://devilsline.jp/ アニメも面白いし,主要人物の声がキャラと合っていていいですね!個人的には,李さんの声(CV:木村良平さん)がとても好きだ…。でも,原作よりも話の進み方が早く,はしょっている場面も多いので,個人的には漫画を読んでいただきたい!
2018/05/11
愛おしきモブたち in ウォーリーをさがせ!
先日まで銀座松屋で開催されていた「ウォーリーをさがせ!展」(http://wally30.jp/)がめっちゃ楽しかった!ウォーリー誕生から30年間…代表的なウォーリー作品と,作者マーティン・ハンドフォードが若い頃に描いた作品,合わせて150点の作品が展示されていた。彼の作品を観るのはなぜこうも楽しく興奮するのか!
私は子どもの頃からウォーリー作品が大好きだ。今でもはっきり覚えている。小学生のとき,子どもの手には少し大きめのウォーリーの本を開いて,隅から隅まで必死で眺めて,ウォーリーとその仲間たち(ウェンダ,ウーフ,しろひげ,オドロー)を探していた。さらには彼らの落とし物(鍵,カメラ,骨,巻物,双眼鏡)や巻末のリストに難易度高なものまで探していた…。そして私のウォーリー探しは,本の中だけにとどまらなかった…!数年前,スマホアプリ「Wald & Friends」(https://www.playstoresales.com/app/waldo-and-friends/)をダウンロード,こちらでもウォーリー探しに勤しんだ。その結果,公開分は全てクリア。さらに,今年のエイプリルフールあたりに,Googleマップで展開されていたウォーリーとその仲間たち探しももちろん全部クリア。「どんだけウォーリー探してんだ,我!」と自分にツッコミを入れたくなってくる。
さて,なんで私がこんなにウォーリー作品が好きなのかといえば,もちろんウォーリーたちを探すのも楽しいのだけれど,モブたちを観るのがすごく楽しい,というのも理由の1つ。珍奇な格好してる人や、何かと何かを組み合わせたような不思議な生き物、言葉遊びをベースにしたモノなど、よくぞこんなに思いつくな!というくらい,作者の想像力が弾けてるイラストがたくさん載っているのだ。
そこで今回,少々前置きが長くなったが,そんな愛おしきモブたちを少し紹介しようと思う。だいぶ多いが,これでも絞っている(汗)写真は,展示会で購入した図録に掲載されていたイラストを撮ったものだ。ここで紹介するにあたり,図録に掲載されているイラストをじっくり眺めたが,ウォーリー作品は「観る度に新しい発見が必ずある!」といっても過言ではないほどに細かく凝って描かれている。なので,見逃してしまった愛おしきモブもいるかも…とういう少しの不安を抱えたまま紹介する。写真をクリックすると拡大されるので,ぜひご覧ください!それぞれの写真には、イラストのタイトルと渾身の(?)一言を添えました。お楽しみあれ!!
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In Town この人のヴァイオリンはひどいものなのだろう。 草で首がしまっている子が…! |
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Once Upon a Saturday Morning 人が熊をつかまえ,熊が人をつかまえる… |
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Airport 時計隠しすぎ! |
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A Sporting Life 卓球(table tennis)にかけてる! 絵画組,算数組の傍らで虫?たちも参加… |
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The Riddle of the Pyramids ミルクをゴクゴク。 ミイラさん,生きてるの!? 逆さのピラミッドもいいよねー! |
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The Future 乗り心地最高!な惑星。ポセイドンもご満悦。 ミルクが並んでいるのは,milky wayにかけているそうで。 |
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The Railway Station 両手の荷物からいろいろ出ていますよ! 指一本でかばんを持ち上げる強者も! |
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Safari Park シマウマがしましまの横断歩道を渡る。 角自慢の動物たちも! |
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The nasty Nasties 魔女さんたち,ドラキュラさんの交通整理に従ってます。 ほうきだけ飛んでいってしまった魔女さんも。 岩の男性,目にほうきが刺さってイテててて… |
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The nasty Nasties ボウリング,楽しいよね! |
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On Tour with the Vikings この舟,先に進まないよね… |
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The Land of Wallies 靴が脱げて,しましまの靴下が! この作品中の本物のウォーリーです。 |
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A Great Moment of Romance ドットのお洋服ウォーリー! |
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Being a Pirate 僕たち,前掛けかけてお食事を待ってます! |
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The Wonderful Portrait Puzzle 髪の毛がおヒゲに,おヒゲが髪の毛に… |
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Horseplay in Troy 盾は,ルールを示すのにも使えます。 |
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Horseplay in Troy 笑い声の盾の隣で,苦悶の表情を見せながら落ちる人と盾。 |
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Museum スタイルいい人にお客さんをとられてしまって,なんか可哀相… |
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Museum 寄りかかったら崩れるほど脆い柱。 力こぶがでないよー! あれ,本物が絵の中に? |
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The Deep-sea Divers 手型のさんごと,親タコに睨まれる狩猟者たち。 |
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The Deep-sea Divers 塩をまく人魚にお魚アート! ノコギリザメや,あしか(sea lion),なまず(catfish),ツノザメ(dogfish)… |
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The Monster Masterpiece さ,お着替えお着替え… |
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The Monster Masterpiece 怪物だって恋します。皆に見守られながら… |
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The Monster Masterpiece あの娘の夢を…人でも怪物に恋します。 |
2018/04/23
言葉のお話
「言葉」にはいつも困らされる。「この言葉の意味ってなんだ?」「この言葉ってこういうとき使えるんだっけ?」「どの言葉を使えば言いたいことを的確に伝えられるんだ?」「どの言葉を使ったら相手に理解してもらえるんだ?」「どういう文章にすればおさまりがいいんだ?」「こういうふうに言ったら/書いたら面白いと思ってもらえるかな?」…とまぁこんな具合に,挙げだすとキリがない。私はちょくちょく「言葉」に悩まされ,ときにイライラし,たまには喜びも得ている。
そのせいなのかもしれない。私が「言葉」に関心があるのは。以前のエントリで書いたこと(「言葉」という便利で不都合な存在」)にも少々関連するが,コミュニケーションの場では,言葉自体の性質と,言葉に対する自分と相手の認識のズレによって,摩擦が生じやすい。だからこそ,使う言葉を丁寧に選び的確に使わなくてはならない。そうすれば,多少なりとも摩擦は減らせる。最近はそんなことを意識させられる毎日である。
そんな日々を送る矢先,ある講演を聞く機会に恵まれた。三省堂で国語辞典を作っている,飯間浩明氏による「ことばが変化するってどういうこと?~国語辞典をつくる視点から~」いう講演だ。非常に分かりやすい内容の講演だった。主な内容は,ことばの意味の変化とそれによって起こりがちなコミュニケーショントラブル。それに私たちはどう対処していくのがよいか,また,それに辞書はどういう解決策を提示するか,であった。飯間さん,本当に言葉を一つ一つ吟味しながら話していたように思う。ゆっくり考えながら,落ち着いたトーンで終始お話されていて,言葉を選んでいるというのがよく伝わってきた。
飯間さんが挙げていたコミュニケーショントラブルの例で思わず食いついてしまったのが,「おもむろに」と「せいぜい」いう言葉にまつわるもの。どちらの言葉も,世代によって認識している意味が違うらしい。「おもむろに」は,年配者はその漢字「徐に」の通り「ゆっくり」と認識しており,若者は逆に「突然,急に」の意味で認識している。ちなみに私は例に漏れず後者の意味しか知らなかった。「せいぜい」については,年配者では主に「精一杯」と認識しており,若い人では「(どうせたいしたことはできないだろうけど)」というニュアンスを出したいときに使っている。こちらも私は後者の使い方しか知らなかった。そういうわけで,同じ言葉の意味を異なって認識している人同士が会話をすると意思疎通が図れなかったり,トラブルが生じたりするわけである。そういう状況に陥ると,人は相手の認識に対する批判に走りやすい。そこで飯間さんは,「新しい意味や使い方があるという可能性を考えましょう」というようなことを提案していた。また,そのような言葉の意味の変化に対して,辞典では,意味の正誤を書くのではなく,いつ頃から,またはどのような集団の中で使われる意味なのか,を明記するようにしている,ということを話されていた。
辞典づくりの話は,三浦しをんの「舟を編む」(http://yukiron.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html)で少し学んでいたから,その大変さはなんとなく理解してたつもりでいたけど,今回飯間さんの話を聞いて,本当に本当に大変な作業だということがリアルに伝わってきた。いつ頃から,どのような集団の中で使われる意味なのか…それについての信憑性・妥当性のある答えを導くために,一体どんだけのことを調べなくてはならないか…。想像しただけで気が遠くなる。
ところで,なぜ言葉の意味は変わるのだろう。「おもむろに」はなぜ「突然,急に」の意味でも使われるようになったのか。「せいぜい」はなぜ,マイナスのニュアンスが伴うようになったのか。おざっぱに言ってしまえば,誰かが何かのきっかけで使い出して,それが別の人からも認知されるようになり,そう使うのかということでどんどん広まっていった,というのが定番のルートだと思われるが,その詳細なプロセスが気になる。講演後の質問の時間が短くて,飯間さんに聞くことはできなかった。でも,これこそ調べて答えが出てくるのか難しいところである。結局,言葉の意味の変化というのは,気づいたときにはもう変わっているのだ。つまり,紆余曲折を経たあと。しかも,言葉が変化する場は複雑な人間社会。複雑な人間社会での紆余曲折をどうやって辿るというのか…。これもまた気の遠くなる話である。
ところで今回の講演は,町田市民文学館ことばらんどで開催された。少し前,ここでは本の装丁展をやっていて,それも観てきたのだがとても興味深かった。明治〜戦前に出版された本‥夏目漱石とか、谷崎潤一郎とか、近代を代表する日本文学の面々の本に,竹久夢二とか、棟方志功とか、東郷青児とか、これまた日本美術を代表する面々による装丁が施されている。今の時代の装丁は、カバーのデザインが凝っていて本の表紙は質素,というのをよく見るが、当時カバーはなく、表紙に直接デザインされていた。
「本は、書かれた中身だけでなく、装丁も含んで1つの作品」といったことが,誰かの言葉として展示してあったけれど、本当にそんな感じであった。表紙からでもいろいろなことが伝わってくる。面白いなと思ったのは、齋藤昌三の「げて装本」シリーズ。白樺の樹皮や、新聞紙型、酒袋、竹の皮など、紙以外の素材で表紙を作っている。書物としては扱いにくそう‥でもコレクションには楽しいし、なんといってもアイディアがステキだ。
そのせいなのかもしれない。私が「言葉」に関心があるのは。以前のエントリで書いたこと(「言葉」という便利で不都合な存在」)にも少々関連するが,コミュニケーションの場では,言葉自体の性質と,言葉に対する自分と相手の認識のズレによって,摩擦が生じやすい。だからこそ,使う言葉を丁寧に選び的確に使わなくてはならない。そうすれば,多少なりとも摩擦は減らせる。最近はそんなことを意識させられる毎日である。
そんな日々を送る矢先,ある講演を聞く機会に恵まれた。三省堂で国語辞典を作っている,飯間浩明氏による「ことばが変化するってどういうこと?~国語辞典をつくる視点から~」いう講演だ。非常に分かりやすい内容の講演だった。主な内容は,ことばの意味の変化とそれによって起こりがちなコミュニケーショントラブル。それに私たちはどう対処していくのがよいか,また,それに辞書はどういう解決策を提示するか,であった。飯間さん,本当に言葉を一つ一つ吟味しながら話していたように思う。ゆっくり考えながら,落ち着いたトーンで終始お話されていて,言葉を選んでいるというのがよく伝わってきた。
飯間さんが挙げていたコミュニケーショントラブルの例で思わず食いついてしまったのが,「おもむろに」と「せいぜい」いう言葉にまつわるもの。どちらの言葉も,世代によって認識している意味が違うらしい。「おもむろに」は,年配者はその漢字「徐に」の通り「ゆっくり」と認識しており,若者は逆に「突然,急に」の意味で認識している。ちなみに私は例に漏れず後者の意味しか知らなかった。「せいぜい」については,年配者では主に「精一杯」と認識しており,若い人では「(どうせたいしたことはできないだろうけど)」というニュアンスを出したいときに使っている。こちらも私は後者の使い方しか知らなかった。そういうわけで,同じ言葉の意味を異なって認識している人同士が会話をすると意思疎通が図れなかったり,トラブルが生じたりするわけである。そういう状況に陥ると,人は相手の認識に対する批判に走りやすい。そこで飯間さんは,「新しい意味や使い方があるという可能性を考えましょう」というようなことを提案していた。また,そのような言葉の意味の変化に対して,辞典では,意味の正誤を書くのではなく,いつ頃から,またはどのような集団の中で使われる意味なのか,を明記するようにしている,ということを話されていた。
辞典づくりの話は,三浦しをんの「舟を編む」(http://yukiron.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html)で少し学んでいたから,その大変さはなんとなく理解してたつもりでいたけど,今回飯間さんの話を聞いて,本当に本当に大変な作業だということがリアルに伝わってきた。いつ頃から,どのような集団の中で使われる意味なのか…それについての信憑性・妥当性のある答えを導くために,一体どんだけのことを調べなくてはならないか…。想像しただけで気が遠くなる。
ところで,なぜ言葉の意味は変わるのだろう。「おもむろに」はなぜ「突然,急に」の意味でも使われるようになったのか。「せいぜい」はなぜ,マイナスのニュアンスが伴うようになったのか。おざっぱに言ってしまえば,誰かが何かのきっかけで使い出して,それが別の人からも認知されるようになり,そう使うのかということでどんどん広まっていった,というのが定番のルートだと思われるが,その詳細なプロセスが気になる。講演後の質問の時間が短くて,飯間さんに聞くことはできなかった。でも,これこそ調べて答えが出てくるのか難しいところである。結局,言葉の意味の変化というのは,気づいたときにはもう変わっているのだ。つまり,紆余曲折を経たあと。しかも,言葉が変化する場は複雑な人間社会。複雑な人間社会での紆余曲折をどうやって辿るというのか…。これもまた気の遠くなる話である。
ところで今回の講演は,町田市民文学館ことばらんどで開催された。少し前,ここでは本の装丁展をやっていて,それも観てきたのだがとても興味深かった。明治〜戦前に出版された本‥夏目漱石とか、谷崎潤一郎とか、近代を代表する日本文学の面々の本に,竹久夢二とか、棟方志功とか、東郷青児とか、これまた日本美術を代表する面々による装丁が施されている。今の時代の装丁は、カバーのデザインが凝っていて本の表紙は質素,というのをよく見るが、当時カバーはなく、表紙に直接デザインされていた。
「本は、書かれた中身だけでなく、装丁も含んで1つの作品」といったことが,誰かの言葉として展示してあったけれど、本当にそんな感じであった。表紙からでもいろいろなことが伝わってくる。面白いなと思ったのは、齋藤昌三の「げて装本」シリーズ。白樺の樹皮や、新聞紙型、酒袋、竹の皮など、紙以外の素材で表紙を作っている。書物としては扱いにくそう‥でもコレクションには楽しいし、なんといってもアイディアがステキだ。
2018/04/06
無料だよ! 本郷・御茶ノ水散策
都内で美味しいラーメン屋探しをしていたときのこと(http://yukiron.blogspot.jp/2018/03/blog-post_19.html),本郷にある瀬佐味亭に行ってみることを決めたので,ついでにあのあたりを散策してみようと思いついた。本郷はなかなか行かないエリアなので,せっかくだからいろいろ見てみようと思ったのだ。それであのあたりを調べてみたら,なんと無料で見られる博物館が3つもある…!というわけで,3つの博物館をはしごしてきた。
①東京都水道歴史館(http://www.suidorekishi.jp/)
今回訪れた3つの博物館の中で,個人的に一番良かったのはココ!特に2階の,江戸時代,江戸の人々がどうやって水を手に入れ,使っていたかを知れる展示の数々がツボだった。水をひくって,本当に大掛かりな工事だ。しかもただ工事すればいいって話ではない。土壌や高度,人口分布など土地のことも考えなくてはいけない。現在でさえそうなんだから,400年前の江戸時代なんてもっと大変だったに違いない。それを人力と知恵をフル活用して,江戸の町に水を持ってくるという…。本当にすごいことだよ。
江戸時代の水道管は,木で作られていて木樋と呼ばれている。その木樋は,もちろんでかい!そして,1本の木樋の端っこには記号がついている。これは,その木樋にどの木樋をつなぐかを示すものだ。そして,つなぎ目には,檜や杉の内皮で作った繊維を詰めて,水漏れを防ぐ。当時の人々の創意工夫を感じられる。
家庭では主に,上水井戸から汲み上げて水を使っていたようだ。上水井戸は数軒に1つ。飲料として,台所で,洗濯に,お風呂にみんなで使う。といっても潤沢に水があるわけではないので,無駄使いはできない。蛇口をひねれば水が出てくる生活をしている私が,もし江戸時代にとばされたら,思い通りに水を使えなくてイライラするに違いない。
1階には,明治時代以降の東京の水道についての展示が並んでいる。今の都庁のところにあった,淀橋浄水場の写真や,水道管の変遷,戦時中の水の使用に関する注意記事,奥多摩にある小河内ダム,水をひくネットワークのことなど。江戸時代では単に「町に水をひく」だった。それだけでもすごいことだった。でも技術が発展して,知識も増えた現在は,「安全でおいしい水を絶やすことなくひく」ことができるようになった。改めて考えてみると,それって本当に幸せなことだ。そしてそれまでにはたくさんの人の力が必要だったのだ。1階ではその過程を知ることができる。
展示をすべて見終わったところで,東京の水道水の試飲の案内を発見した。東京の水のこと,こんだけ学んだら飲んで帰らずにはいられない!と思って,早速受付の人にお願いしてみた。すると,冷たくて透き通った,コップ1杯の水を出してくれた。味わうようにゆっくり飲んだ。これは美味しい…。東京では蛇口ひねるとこの味が出てくるのか…。私の住む某政令指定都市の水道水より断然うまくてびっくりした。
②東京大学総合研究博物館(http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/UMUTopenlab.html)
本郷といえば東大だよね!東大になんか面白いものはないかと調べていたら,博物館が併設されているではないか。ってことで行ってみた。ここの博物館のいちばんの見所は,入り口入ったところにあるコレクションボックスではなかろうか。撮影不可のため,ここで写真を紹介できないのが残念だが,約100弱の展示物‥蝶の標本,動物や人の骨,埴輪や土器,装飾具などの出土品,日本の鉱物,被爆瓦などが,大きなガラスケースの中に収まっている。学者の作った蝶の標本の実物を見たのは初めてだったのだけれど,身体のどこかが微妙に違うたくさんの蝶が大量に並んでいるビジュアルは圧巻だった。
コレクションボックスの外にもたくさんの展示があった。「総合研究博物館」の名にふさわしく,動植物の標本や剥製,鉱物,化石などいろんなものが並んでいる。展示の一つに,アイスランドガイの標本があった。ラベルの説明に目を通すと,人間より長生きな長寿の二枚貝とな…!何歳くらい生きるのか気になって,ささっとネットで調べてみたら,なんと507歳のアイスランドガイについて書かれた記事を発見…。500年前って,日本じゃ戦国乱世じゃないか。すごいな,おい…。
それからこの博物館には,放射性炭素年代測定ができる装置が置いてあります。モノに含まれている炭素の量で,それがどれくらいの年代のものなのか高い精度で分かるって話は聞いたことがあったのだけど,装置を見たのは初めて!ちょっと興奮した。
①東京都水道歴史館(http://www.suidorekishi.jp/)
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江戸の上水システム |
江戸時代の水道管は,木で作られていて木樋と呼ばれている。その木樋は,もちろんでかい!そして,1本の木樋の端っこには記号がついている。これは,その木樋にどの木樋をつなぐかを示すものだ。そして,つなぎ目には,檜や杉の内皮で作った繊維を詰めて,水漏れを防ぐ。当時の人々の創意工夫を感じられる。
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記号を使って木樋をつなぐ |
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木樋 |
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木樋 |
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江戸時代の上水井戸 |
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発掘された上水跡 |
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敷地内にある神田上水の復元 |
展示をすべて見終わったところで,東京の水道水の試飲の案内を発見した。東京の水のこと,こんだけ学んだら飲んで帰らずにはいられない!と思って,早速受付の人にお願いしてみた。すると,冷たくて透き通った,コップ1杯の水を出してくれた。味わうようにゆっくり飲んだ。これは美味しい…。東京では蛇口ひねるとこの味が出てくるのか…。私の住む某政令指定都市の水道水より断然うまくてびっくりした。
②東京大学総合研究博物館(http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/UMUTopenlab.html)
本郷といえば東大だよね!東大になんか面白いものはないかと調べていたら,博物館が併設されているではないか。ってことで行ってみた。ここの博物館のいちばんの見所は,入り口入ったところにあるコレクションボックスではなかろうか。撮影不可のため,ここで写真を紹介できないのが残念だが,約100弱の展示物‥蝶の標本,動物や人の骨,埴輪や土器,装飾具などの出土品,日本の鉱物,被爆瓦などが,大きなガラスケースの中に収まっている。学者の作った蝶の標本の実物を見たのは初めてだったのだけれど,身体のどこかが微妙に違うたくさんの蝶が大量に並んでいるビジュアルは圧巻だった。
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掘り出された土偶,道具など |
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人骨 |
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年代測定装置(AMS) |
③明治大学博物館(https://www.meiji.ac.jp/museum/index.html)
本郷と御茶ノ水は目と鼻の先だったのですね…!ということで,前から気になっていた明治大学に併設されている博物館にも行ってきた。私はその昔,明大生だったのだけど,在学中は博物館になんて行こうとも思わなかった。でも卒業後,博物館に行った友達の,「あそこギロチンがあるよ」との一言を聞いてから,いつか行ってみようと思って延ばし延ばしになっていたのだ。
ここの博物館は,「商品」「刑事」「考古」の3テーマで構成されていて,花形の展示は「刑事」。ギロチンありました。レプリカですが。それ以外にも,ヨーロッパ,中国,日本で使われていた拷問器具のレプリカや使用方法などを示した絵,記録が展示してある。個人的には,江戸時代の拷問の展示が興味深かった。テレビで見る歴史ドラマや時代劇では拷問シーンは出てこないし,そういう本も読んだことがない。だからとても新鮮だった。よくまぁこんなにたくさんの種類の拷問(罰)を考えたなと思いつつ,実際に拷問器具を使っているところの絵を見ていたらだいぶ怖くなった(汗)拷問だから当たり前ですが,あれやられたら絶対痛いし絶対辛い。いろんな拷問があることからも分かるように,江戸時代の刑罰はけっこう複雑なようだ。ところで,島流しは死刑の次に重い刑だと聞いたことがある。個人的にはあの拷問器具で拷問されるよりも島流しのほうがいいのだが…,島流しってそんな軽く考えていいものではないんだろうか…。
ところで明治大学といえば,旧日本陸軍の登戸研究所の跡地に生田キャンパスがあることでも知られている。登戸研究所に関する資料は,生田キャンパスの「明治大学平和教育登戸研究所資料館」(https://www.meiji.ac.jp/noborito/index.html)に展示してあるのだが,こちらも興味深い。旧日本陸軍が,敵に対してどんなことを仕掛けようとしていたかを知ることができる。正直,原爆と比べたら雲泥の差なのだけれども…。あまり公には報道されない情報がつまっているから,訪問して損はないと思う。ちなみにこちらも無料です。
紹介した博物館はどこも規模が小さめ。ゆっくりめに観覧しても2時間くらいで全部見終わるんじゃないだろうか。近くにお出かけの際は,ぜひ立ち寄ってみてください~!
本郷と御茶ノ水は目と鼻の先だったのですね…!ということで,前から気になっていた明治大学に併設されている博物館にも行ってきた。私はその昔,明大生だったのだけど,在学中は博物館になんて行こうとも思わなかった。でも卒業後,博物館に行った友達の,「あそこギロチンがあるよ」との一言を聞いてから,いつか行ってみようと思って延ばし延ばしになっていたのだ。
ここの博物館は,「商品」「刑事」「考古」の3テーマで構成されていて,花形の展示は「刑事」。ギロチンありました。レプリカですが。それ以外にも,ヨーロッパ,中国,日本で使われていた拷問器具のレプリカや使用方法などを示した絵,記録が展示してある。個人的には,江戸時代の拷問の展示が興味深かった。テレビで見る歴史ドラマや時代劇では拷問シーンは出てこないし,そういう本も読んだことがない。だからとても新鮮だった。よくまぁこんなにたくさんの種類の拷問(罰)を考えたなと思いつつ,実際に拷問器具を使っているところの絵を見ていたらだいぶ怖くなった(汗)拷問だから当たり前ですが,あれやられたら絶対痛いし絶対辛い。いろんな拷問があることからも分かるように,江戸時代の刑罰はけっこう複雑なようだ。ところで,島流しは死刑の次に重い刑だと聞いたことがある。個人的にはあの拷問器具で拷問されるよりも島流しのほうがいいのだが…,島流しってそんな軽く考えていいものではないんだろうか…。
ところで明治大学といえば,旧日本陸軍の登戸研究所の跡地に生田キャンパスがあることでも知られている。登戸研究所に関する資料は,生田キャンパスの「明治大学平和教育登戸研究所資料館」(https://www.meiji.ac.jp/noborito/index.html)に展示してあるのだが,こちらも興味深い。旧日本陸軍が,敵に対してどんなことを仕掛けようとしていたかを知ることができる。正直,原爆と比べたら雲泥の差なのだけれども…。あまり公には報道されない情報がつまっているから,訪問して損はないと思う。ちなみにこちらも無料です。
紹介した博物館はどこも規模が小さめ。ゆっくりめに観覧しても2時間くらいで全部見終わるんじゃないだろうか。近くにお出かけの際は,ぜひ立ち寄ってみてください~!
2018/03/19
東京,ラーメン探訪
友人に,美味しいラーメン屋を探すことを求められた。ラーメン…嫌いじゃないけれど食べる頻度は低い。月に1回食べるか食べないか程度。ラーメンにこだわりがあるわけでもないし,好きなラーメン屋があるわけでもない。つまり,美味しいラーメン屋がどこなのか分からない…(汗)!!そういうわけで別の友人に助けを求め,友人たちが美味しいと思うラーメン屋を数件紹介してもらった。協力してくださった皆さん,ありがとう!その中から場所や定休日情報に基づいて6軒をピックアップし,ご近所にある日高屋を追加し(日高屋のラーメン食べたことなかったのでこの機会に食べてみるかと思った),さらにラーメンランキングサイトやラーメンレポ書いている人のブログから3軒選び,計10軒。昼と夜,月~金まで1日2食,計10杯のラーメンを食べた。胃がちょっとアレだったが,ラーメンづくしの1週間,なかなか面白い経験をした。
とりあえず,まずは食べたラーメンを写真つきで紹介しよう。食べたのは,そのお店の定番メニューか人気メニュー(口樂は除く)。荒海のみ,追加料金なしだったので大盛に。写真左側が昼に,右側が夜に食べたラーメン。月~金の順に上から並べている。火曜と水曜については,食べ比べをしようとあえてメインのダシの素材が同じ店をぶつけてみた。
美味しいラーメン,食べるだけでわかるのか?と思って,知識や理屈もちょっと得ようと思った。それでラーメンについて少し勉強した。手にとったのは,料理うんちくにはやっぱり美味しんぼだよね!ということで「美味しんぼ (38)」,ラーメン王の石神秀幸氏による「ラーメンの真髄」,タイトルに惹かれた「ラーメンを科学する おいしい「麺」「だし」「うまみ」の正体」,そもそも美味しいってなんなんだよ,と思って探して見つけた「うま味って何だろう」。一通り読んだはいいものの,結局美味しいラーメンとは何か答えが見つからなかった。だが,ラーメンの歴史や昨今のラーメン事情,スープの作り方,麺の注目すべき点,うま味とはなんぞやなど,へーそうなんだということもけっこうあって,面白かった。
で,ラーメン実食。とりあえず注目したのは,麺・スープ・具材それぞれの味,それらが統合された全体としての味,後味,熱さ,量,店の雰囲気,清潔さ,注文してからの待ち時間,店内のBGM,箸,サービスレベル,出される水の美味しさなど,「美味しい」に関係あるあらゆるものを丁寧に観察・分析しながら1杯1杯食べた。そんなに丁寧に食べたことなんて今までないよねってくらい慎重に,感じながら考えながら食べた。そしてたくさんメモした。
食べたラーメンのほとんどを美味しいと感じた。でも,全てにおいて大満足ってそうそうないんだなと思った。ある店は,具材はすごく美味しいと思った。でもスープがしょっぱすぎて後味が悪い。ある店は,ラーメンは美味しいのに,天井から水がポタポタたれてきたり,箸たてに具材のもやしがついてたりして清潔感に欠ける。ある店は,スープをとても美味しいと思った。でも最後までそのラーメンを食べるには少し疲れてしまう味…。ある店は,スープと麺で食べるとそこそこ美味しいのに,具材と組み合わさったものは私には合わなかった。なぜその具材を載せてるの?このメンマちょっと味強すぎない?など,スープ・麺から具材の味が浮いている感があった。
いろいろ見ようとすれば,感じようとすれば,見たり感じたりできるもので…。私ろくに考えずに普段ご飯食べてるんだなと気づいた。
今回10食食べてみて,近くに行ったときにはまた行ってみようと思ったのは,五ノ神製作所,瀬佐味亭,渡なべ,荒海の4軒。五ノ神製作所は,特につけ麺のスープと麺の歯ごたえが気に入った。瀬佐味亭はごまの香りとほどよい辛さの担々麺でおいしかった。渡なべは整いすぎていない味のスープが美味しく,出された水もおいしかった。荒海は,コクとまろやかさのあるスープがよかった。魚のアラ,野菜,鶏や豚などいろいろミックスして作っているらしい。この中から,友人の嗜好などをふまえて1軒を紹介した。もし美味しいと思ってくれたら,たくさん食べた甲斐があったというもの。どうなることやら…。
ちなみに煮干しラーメン,食べたのは今回初めてだったのだけど,2軒とも苦さというかエグさというか,そういうのを感じて若干苦手な味かもと感じた。それを美味しいラーメンを紹介した友人に伝えたところ,その友人,「美味しい煮干しラーメンを食べさせてやる」と煮干しラーメンを作ってくれた。丁寧にダシをとれば美味しいということで,煮干しの内臓をとり,1週間前から準備して作ってくれた。なんと!苦さやエグさが全然ないじゃないか!とてもとても優しい味で,すごくすごく美味しかった。そしてシンプル。友人の作ってくれたラーメンと比べると,私が食べた10杯のラーメンは,どれも味が濃いように思えた。友人の作ったラーメンは,素朴で自然,でも美味しい,そんなラーメンだった。
都道府県別統計とランキングで見る県民性(http://todo-ran.com/t/kijis/11806)によれば,2017年の東京都のラーメン店は3296軒。行ったことのない店,まだまだたくさんある。
とりあえず,まずは食べたラーメンを写真つきで紹介しよう。食べたのは,そのお店の定番メニューか人気メニュー(口樂は除く)。荒海のみ,追加料金なしだったので大盛に。写真左側が昼に,右側が夜に食べたラーメン。月~金の順に上から並べている。火曜と水曜については,食べ比べをしようとあえてメインのダシの素材が同じ店をぶつけてみた。
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支那そば 八雲 白だし肉ワンタン麺ハーフ ¥800 |
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日高屋 中華そば ¥390 |
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つけ麺 五ノ神製作所 海老つけ麺 ¥800 |
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えびそば 一幻 ほどほどしお細麺 ¥780 |
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煮干しそば 虎空 煮干しそば ¥780 |
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口樂 鯵な僕の煮干しそば ¥750 |
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瀬佐味亭 担々麺 ¥800 |
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ど・みそ 京橋本店 特製味噌こってりラーメン背脂あり ¥930 |
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渡なべ らーめん ¥830 |
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荒海 らーめん ¥780 |
で,ラーメン実食。とりあえず注目したのは,麺・スープ・具材それぞれの味,それらが統合された全体としての味,後味,熱さ,量,店の雰囲気,清潔さ,注文してからの待ち時間,店内のBGM,箸,サービスレベル,出される水の美味しさなど,「美味しい」に関係あるあらゆるものを丁寧に観察・分析しながら1杯1杯食べた。そんなに丁寧に食べたことなんて今までないよねってくらい慎重に,感じながら考えながら食べた。そしてたくさんメモした。
食べたラーメンのほとんどを美味しいと感じた。でも,全てにおいて大満足ってそうそうないんだなと思った。ある店は,具材はすごく美味しいと思った。でもスープがしょっぱすぎて後味が悪い。ある店は,ラーメンは美味しいのに,天井から水がポタポタたれてきたり,箸たてに具材のもやしがついてたりして清潔感に欠ける。ある店は,スープをとても美味しいと思った。でも最後までそのラーメンを食べるには少し疲れてしまう味…。ある店は,スープと麺で食べるとそこそこ美味しいのに,具材と組み合わさったものは私には合わなかった。なぜその具材を載せてるの?このメンマちょっと味強すぎない?など,スープ・麺から具材の味が浮いている感があった。
いろいろ見ようとすれば,感じようとすれば,見たり感じたりできるもので…。私ろくに考えずに普段ご飯食べてるんだなと気づいた。
今回10食食べてみて,近くに行ったときにはまた行ってみようと思ったのは,五ノ神製作所,瀬佐味亭,渡なべ,荒海の4軒。五ノ神製作所は,特につけ麺のスープと麺の歯ごたえが気に入った。瀬佐味亭はごまの香りとほどよい辛さの担々麺でおいしかった。渡なべは整いすぎていない味のスープが美味しく,出された水もおいしかった。荒海は,コクとまろやかさのあるスープがよかった。魚のアラ,野菜,鶏や豚などいろいろミックスして作っているらしい。この中から,友人の嗜好などをふまえて1軒を紹介した。もし美味しいと思ってくれたら,たくさん食べた甲斐があったというもの。どうなることやら…。
ちなみに煮干しラーメン,食べたのは今回初めてだったのだけど,2軒とも苦さというかエグさというか,そういうのを感じて若干苦手な味かもと感じた。それを美味しいラーメンを紹介した友人に伝えたところ,その友人,「美味しい煮干しラーメンを食べさせてやる」と煮干しラーメンを作ってくれた。丁寧にダシをとれば美味しいということで,煮干しの内臓をとり,1週間前から準備して作ってくれた。なんと!苦さやエグさが全然ないじゃないか!とてもとても優しい味で,すごくすごく美味しかった。そしてシンプル。友人の作ってくれたラーメンと比べると,私が食べた10杯のラーメンは,どれも味が濃いように思えた。友人の作ったラーメンは,素朴で自然,でも美味しい,そんなラーメンだった。
都道府県別統計とランキングで見る県民性(http://todo-ran.com/t/kijis/11806)によれば,2017年の東京都のラーメン店は3296軒。行ったことのない店,まだまだたくさんある。
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