毎週金曜の深夜,アニメ「昭和元禄落語心中」(http://rakugo-shinju-anime.jp/)が放映されている。昨年の1月―3月期に放送されていたのの続編なのだが,私はこのアニメのファンで,昨年に引き続き今年もはりきって観ている。
「昭和元禄落語心中」と出会ったきっかけは,おととしの年末頃に本屋さんで原作の漫画を立ち読みしたことだ。アニメ放映記念で,一話分の小冊子が置いてあった。落語はなんとなく興味があったし,タイトルにも惹かれて早速読んでみると,こりゃおもしろい!となり,家に帰って即録画予約したものだった。
少しストーリーを紹介すると,主人公は刑務所帰りのお兄ちゃん(与太郎)なのだが,刑務所の慰問で聞いた落語「死神」をいたく気に入って,その落語家(有楽亭八雲)に弟子入りしようとするところから話が始まる。その後のストーリーは与太郎の落語家への成長記録かと思いきや,八雲の半生の話がスタートする。昨年のアニメはここを描いたものだったのだが,彼と彼の人生に深く関わった人たちとの人間ドラマが楽しくもあり,切なくもあり,やるせなくもありで一言では言い表せない気持ちで観ていた。とても引き込まれた。また,彼らの寄席の場面や練習の場面で毎回のように流れる落語を聞くのも好きだった。落語家の人たちの生活,落語の練習風景,昭和の戦前戦後にかけての大衆文化としての落語の雰囲気など,アニメを通してなんとなく知ることができて,私も寄席に行ってみようと,昨年は2つ寄席に足を運んだ。
今放送中の話は,与太郎がついに真打になったところから話がスタートしている。与太郎には家族ができた。八雲さんは厭世感が昨年よりも増しているが,色気は健在である。若き頃の八雲さんは美しかったが,今の少し渋めの雰囲気も嫌いではない。これからどう話が進んでいくのか楽しみだ。