2004年に私もセンター試験を受けたわけだが,センター試験のときのことがほとんど記憶に残っていない。覚えているのはセンター試験前日の金曜日,当時放送されていたTBSのドラマ「奥様は魔女」(http://amzn.asia/fnXFkYY)を見て緊張をほぐそうとしていたことと,翌朝センター試験会場に向かうバスの中で友達に前日観たそのドラマのことを話していたことくらいである。私の通っていた高校は地方の高校で,しかも高3生ほとんどがセンター試験を受験するゆえ,バスを出して会場まで送ってくれた。ここでも緊張していた気持ちをごまかそうとしていたに違いない。会場は筑波大学だった。筑波大に到着してバスを降り,受験票片手に教室を探した。で,そこから先はほとんど覚えていない。おそらく尋常じゃないくらいの緊張とプレッシャーだったからだとは思うが,センター試験当日のことで覚えていることはもうない。お昼に私はどんなお弁当を食べたのかとか,ちょっと気になる。それで,センター試験後のことで記憶に残っているのは,明けの月曜日に自己採点をしたことだ。寒い中学校に向かい,採点し,その後ストーブにあたりながら保健室で友達と話していたような・・・それくらいだ。
昨日塾にセンター試験組が何人か来ていた。以前担当していた生徒の一人と少しお話した。「明日がんばってね」と声をかけたら,「もう言わないでよー。無理ー。」と照れ笑い。緊張,不安,プレッシャー,希望,焦り,あきらめなどが混ざった複雑な気持ちをきっと感じているんだろう。自分が受けるわけじゃないのに,私もなんだか落ち着かない気持ちだった。こういうとき,どんな言葉をかけてもらえると落ち着くんだろうか。そういう場面に遭遇するたびにいつも思う。これまでの自分の経験を振り返ってみてもいつも答えが見つからなくて,ありきたりな「がんばってね」を言ってしまう。でも,頑張って欲しいというのは本心。応援しています。