この研究については一度,ブログ内で言及したことがあった(http://yukiron.blogspot.jp/2016/03/1.html)。かなり付け焼刃な状態でエイッと進めてしまった。だから,興味を持ったテーマがぼんやりとある状態から,実験や調査可能なテーマへと絞り込んで,実験や調査の方法を選定するというプロセスをおざなりにしてしまった。たぶんそのせいだろう。なんとも薄っぺらい感じが否めない。実験やデータ分析自体は問題なく行えたため,結果もしっかり出ている。しかし,「私この時本当にこれ知りたかったんだっけ?」という思いがむくむく湧いてきた。
以前,面白い研究についての記事も書いたことがあった(http://yukiron.blogspot.jp/2016/09/blog-post_29.html)が,私面白いと感じた研究は,日常生活でなんとなく感じていることや目にしているものについて,「え,そんなことする必要が?」というくらいしつこく食いついた結果得られた新たな発見,という感じであった。なんというか,目の前で起こっている現実をベースに一つ一つ積み上げていくイメージである。では,私の研究はどうだろう。私が研究テーマを選んだとき,私も日常生活での気になることからスタートした。しかし,次のステップで先を急いだように思う。その気になることについていろいろ考えをめぐらす前に,すでに心理学の世界にある概念や手法を援用して,実験や調査を組み立てたのだから。それでは,薄っぺらい研究になってしまっても仕方がない。
なんとも後味が悪い。